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篠田学園-1部-




そうそう、今更なんだが俺は今優等生だ。

正確には、優等生の格好をしている。

勇に渡された鬘と眼鏡、そして少しだけ覗いた青瞳で、どこからどう見ても優等生だ。

瞳は眼鏡があってあまり見えないし、そもそもハーフって設定だから見えても問題ない。

問題なのは、いかにして周りに真面目な優等生と信じ込ませるか、だ。


「おら、理事長室だ。次会ったら吐かせるからな」

「ご案内ありがとうございました。もう二度と会わない事を期待しておきますよ」


いつの間に着いたのか、目の前には大きな扉。

しつこい位に諦めない蓮に苛々しながら、俺は吐き捨てる様に呟いた。


「覚悟しとけ」


凄みを効かせて睨み下ろし、蓮は大きく舌打ちをして去って行った。

本当、二度と会いたくねぇ。


異様な程のスピードで遠ざかって行く蓮の背中を見て、俺は小さく溜め息をついた。






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