[携帯モード] [URL送信]

篠田学園-1部-
5


「あ、ごめんなさい…」

「ふーん…」

「っ、まぢでごめんて!!」

どんなに謝っても聞く様子のない有紫にかなり焦る。

普段ならこのくらい謝れば苦笑しながら許してくれるから。

「これくらいにしてあげたら?」

「ん〜、勿体ない…」

「可哀相だから」


苦笑する槙に、少し拗ねたような表情をする有紫。


有紫、敦より槙と双子に産まれた方がよかったんじゃないかと思う。

笑いながらの鬼畜加減がそっくりだ。







「そういや、有紫とかはどこ行ったの?」

あの後どうにか有紫を宥めて(槙が)、俺達は食事を口に運んでいる。

立食パーティーなんて始めてなもんだから、入学前に勇さんにスパルタで教えられたマナーも無駄じゃ無かったと思う。


…まだぎこちないけど。


「俺のところは買い物だけ」

「先に送っちゃおうと思ってね」

「ふ〜ん、なんかあった?」

「ん〜、微妙」

「明日別の所に行ってみるんだ」


うん、どっちかわかんなくなった。


やっぱりこの二人は似てる。

途中までは分かってたんだけど、駄目だ。



「双子でしょ」

「俺は双子だよ?」


はい、おっしゃる通りでした。







[*前へ][次へ#]

33/103ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!