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篠田学園-1部-
4



「シマ?なんで馨夜といんだよ」

「同じ班だったり?」

「はぁ??交代しろ、交代!!」

「えぇ〜、やだ」

「総長命令!!!!」


漫才のようなやり取りを続ける秀と昇に思わず笑みが零れる。


昇は現総長、秀は現副長のSILVERの幹部同士ともなれば口喧嘩であれど被害は多少なりとも周りに及ぶ。


それを危惧して二人を止める為に声を掛けようとした時……



「今朝ぶり、馨夜」

「篠田は顔が広いんだね」


不意に背後から聞き慣れた声で話し掛けられた。


「え、有紫と槙…?」

「ずっとここにいたのに、気づかなかった?」


突然の事に驚き声を吃らせると、微かに不機嫌な槙の一言。


「馨夜は俺達の事はどうでもいいんだよね」


ニコリとにこやかに笑いながら言われた有紫の一言に自分でも顔が引き攣るのがわかる。



「いや、そうじゃなくて…」


「そうじゃなきゃ気付くよね?
あの“久住先輩と”同じタイミングで来たんだよ?」


再びニコリと笑みを浮かべる有紫に、冷や汗を流す。


やばい、本格的にキレてる…

昇には反応したのに有紫に反応しなかったのが勘に触ったのか、有紫は本気でキレていた。






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