篠田学園-1部-
4
そこまで思い出して、ふと気付く。
一日で三組とか多くね??
今更気付いた事に溜め息が零れるのを止められない。
この旅行は四泊五日。
殆どが班行動だが、必ずどこかで接触してくる筈。
「ジェフリーの事もあるのに…」
思わず小さく呟く。
今日カフェに行く前、確かにジェフリーの姿を見た。
路地裏辺りから壁に背を預け、俺と目が合った瞬間。
確かに笑った。
“やっと見つけた…スケープゴート”
そう呟いた気がした。
否、確かにそう呟いたんだ。
バーナードに引っ張られてそこまでしか分からなかったけど、多分そのまま父様の所まで行っただろう。
バーナードもきっと気付いていた。
その後のテンションがおかしかったし、Homeに行ったらしいし。
バーナードはロイドをあまり好きじゃないから、俺がいないとHomeには行かない。
きっと明日には俺がいる学校がばれてるだろう。
否、天埜グループの次男と一緒にいたんだ、もう既にばれてるかもしれない。
《まぢ、無理……》
俺の呟きは寝室に冷たく響き渡った。
.
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!