篠田学園-1部-
2
辺りを見回すと、篠田学園で出来た友達が、スワロが、俺を軽蔑の眼差しで見詰めてくる。
『や、だ……』
目が合うと、ぱっと顔を背けて眉間に皺を寄せる。
まるで俺が汚い物の様に。
『嫌、だ…やだ……』
どうして?
ふと気配を感じて、振り返ると大きな鏡。
そこに映るのは紛れも無い俺自身で。
篠田一族で唯一黒髪黒瞳じゃない俺で。
あぁ、俺は汚いんだ。
そう感じた。
この色合いは珍しいし、外人でも滅多に生まれない。
それが日本人である俺に、外国の血が混ざってる筈のない俺に…
その所為で母様が、父様が………
『ごめん、なさい…』
そう呟いた時、俺の意識は浮上した。
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