篠田学園-1部-
3
ジェニファーの肩に肘を掛け、長身で茶髪灰瞳の美人…ジェームズ(ジェシカ?)はニッコリと笑った。
《ジェームズ、女装癖治ってなかったの?》
《今は“ジェシカ”……でしょう?お馬鹿さんね♪
そんなところも大好きよ、まいだーりんVv》
語尾にハートをつけてウインクをするジェームズを呆れた目で見ながら、未だ俺を抱きしめたままのクリスの背中に手を回し、軽く撫でる。
その直後、先程呼んだ暁が怠そうに頭を掻きながらゆっくりと歩いてきた。
そして、抱き合う俺とクリスを見て一言。
「……何やってんだ?」
…ですよね。
教え子に呼ばれて行ってみたら見知らぬ外人と抱き合っていたなんて……
笑えない。
俺が暁の立場だったら、まず問い詰めてる。
「お初お目にかかります
Lloyd・Stevensonです」
そんな慌てふためく俺には目もくれないで、ロイドは暁に右手を差し出した。
.
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!