篠田学園-1部-
2
「な、何…?」
「暁〜、ちょっとこっち来ねぇ?」
「あ゛ぁ!?」
腕の中で怯える須賀を無視してホールの奥で楽しそうに生徒と談笑する暁を呼び付ける。
今の状況を知らないのか、ダルそうに歩いてくる暁を確認して、俺は須賀を抱き抱えたまま待機ゾーンへと移動した。
さっきからホールの客がクリスを見て何やら騒いでいるんだ。
槇が驚いているのを無視して須賀を下ろす。
そのままクリスに向き直ると、クリスの後ろにいる3人の美形集団が見えた。
《馨夜、久しぶり》
《連絡ぐらいしなさいよ》
《寂しかったんだから、まいだーりんっVv》
…余計な声も聞こえたが、取り敢えず元気な姿が見れて安心する。
《馨夜》
…うん、安心してる場合じゃ無かった。
げっ…とクリスの表情を伺おうとした瞬間……
ぎゅっ
抱きしめられた。
《クリス相当キてたのよねぇ〜》
益々強く抱きしめてくるクリスの肩越しに、プラチナブロンドの美女…ジェニファーは苦笑した。
《クリスが?》
《ロイドにしか連絡しなかったでしょう?》
《そ〜そ〜、ショックだったのよ〜?》
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