篠田学園-1部-
4
「まぁ、槙は槙だし(笑」
「お前なぁ…」
てか、今考えると凄い変なメンバーだな…
俺はButterflyの元・総長だし慶輔は四神・朱雀だし、槙なんかライバルチームの情報担当だ。
祐樹は…ほら、柔道部期待のエースで黒帯。
一人思考を巡らせているといつの間にか俺らのクラスの前にいた。
「お、篠田じゃん」
「まだいたのかよ、あのオタク」
「キモ〜」
「篠田〜Vv」
「こっち向いて〜」
辺りの暴言に耳を傾けると、見事に意見が分かれている事に気づいた。
俺の顔を綺麗ととる人と、オタクととる人がいる。
悪口なんか聞き慣れてる。
寧ろここに来てまともな生活になった方だ。
昔は悪口だけじゃなかったから……
「おし、午後も稼ぐぞっ」
「でっ」
俺はそこで思考を断ち切って、目の前にいる慶輔の背中を思い切り叩いた。
「んだよ、馨夜」
「何でもねぇ〜
おら、稼ぐぞ慶輔っっ」
慶輔の腕を掴んで無理矢理裏口から待機室へと入る。
後から槙と祐樹が溜め息をつきながらついて来るのを確認して、俺はホールへと向かった。
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