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篠田学園-1部-
2



「誰だよ、お前!!!」

「お前もヤられたいわけ?」

「馨夜やめろ!!!!」

「Take it(かかって来いよ)」



止めに入ろうとする慶輔を綺麗に無理して、
俺は逆上して襲い掛かってくるゴリラをはらりとかわして舌を出した。



「遅せぇよ、のろま」



ものの数分でその場を片付けた頃には、可愛い男の子は慶輔によって助け出されていた。



そして慶輔は目を見開き、槙は口を間抜けに開けている。




「お前、強かったんだな」

「まぁね」

「俺、篠田は頭脳派だと思ってたんだけどな〜」


“人間って奥が深いのな”とか呟きながらヒラヒラと手を振って来る槙を俺はスルーして、助けられた少年の元へ駆け寄った。


「大丈夫だったか?」


慶輔にもたれ掛かる様にして立つ少年の顔を覗き込めば、見たことのある顔であることに気付く。



「柳川…?」

「篠、田……」



目の前に立つのは同じクラスの柳川 祐樹[ヤナガワ ユウキ]。


色素が薄く艶のある茶髪にクリクリとした大きな瞳で(男に)人気の生徒だ。



「大丈夫だったか?」


「何とか…な」


苦笑する祐樹。


「取り敢えず、落ち着いたらクラスの方…」


ガシャーン


俺が祐樹の傍まで歩み寄った時、後ろで何かが砕ける音が聞こえた。




「植木…ば、ち……?」



振り返った先で見たのは無惨にも砕け散った陶器製の植木鉢。


それも丁度さっき俺がいた所だ。



親衛隊か…?


眉間に皺を寄せた丁度その時、植木鉢の破片に油性ペンらしきもので書かれた文字が目に入った。


「“I-A”……」


小さく呟いたのとほぼ同時に空から一枚のメモが落ちてくる。



しかし、俺がそれを取ろうとするより先に慶輔がそれをキャッチする。





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あきゅろす。
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