篠田学園-1部-
2
暗く、深い闇の底。
『アンタなんか消えちまえ!!!!』
『疫病神が』
『ニホンジンって黒髪黒目じゃなかったか?』
『その色、ホントに人間なの?』
『アンタさえいなけりゃ…』
『君が、馨夜くん?』
「ハァッ、ハァッハァッ…」
モノクロで統一された質素な部屋。
ベッドに横たわっていた銀髪の青年は、息を切らせながらバッとその目を開いた。
「っ……夢…か………」
小さく呟くと怠そうに上体を起こし、汗で額に張り付いた銀糸を掻き上げる。
そこには目を疑う程美しいブルーアイ。
鼻もスッと伸びていて、その面立ちはどこか西欧の雰囲気を醸し出している。
部屋の隅に置いてある鏡に写るその姿を見て、青年は苦々しい表情で吐き捨てる様に呟いた。
「…キモチワルイ」
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