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篠田学園-1部-
え?急接近!??





手摺りの装飾も窓の位置も全く一緒




トントントン と階段を上る音が響く


上りきった先で俺は迷わず奥の扉へ向かう


狭くて,でもじめじめした不快感はなくて……


俺は自分があの頃に戻った様な錯覚に陥った


キィィー




開いて見回すとやっぱり
あのチャペルの中で


そこは俺がロイドと一緒に何度となく訪れた
Father Brianの書斎


そしてブライアン神父の机に座る一人の人影

本でも読んでいるのだろう,影が俺に気付いた様子はない




あれはブライアン神父じゃない…


頭では分かっているの

でも,
それでも,有り得ない奇跡に縋ろうとしている自分が嫌になる




《Father Brian……?》
(ブライアン神父……?)


声が震えている


影はやっと気付いた様で,顔を上げる




やっぱり……



「転入生?」



そうだ,現実的にならなくちゃ

ブライアン神父はいない


「どうしてここにいるんだ?」


俺の所為で


「……転入生?」


死んだ……


「おい!!!篠田!!!!!」


不意に体を揺さ振られて気を取り直す


「あ……かいちょ?」



「まじビビった…
……って今度は何だよ!?」


.

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あきゅろす。
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