SS 駅内ラーメン 手持ちのお金は二人で合わせて560円。 ラーメン一杯560円。 「まさ、塩と醤油どっち派?」 「もち醤油!」 「いや、塩だろ!」 「むぅ、仕方ない。じゃんけんだ!」 「塩ラーメンください」 ずびーっと二人で一つのラーメンを食べる。 今日みたいな寒い日には体に染み渡る暖かさだ。 「いっちー、玉子食べていいよ」 「ん。じゃあ、まさはチャーシュー食べていいよ」 「いいのか!?」 「うん」 「やった!だからいっちーだいすき!」 まさの言葉に耳が少し熱くなったけど、ラーメンのあったかさのせいにしとく。 「はい」 コトリ、と置かれたのはアツアツの餃子。 え、と思って顔を上げるとおばちゃんが俺らを見てニコニコしていた。 「中学生のおこずかいじゃあ、高いものね。これは仲良しな君たちにサービスよ」 二人で顔を見合わせておばちゃんに俺をいう。 「「ありがとう!」」 「どういたしまして。また来なね」 餃子もラーメンもスッゴくおいしかった。 「今度は醤油ラーメン食べような」 「……うん」 また二人で一つかって思ったけど、まさと食べるとずっとおいしいから! ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 塾帰り、駅内にある立ち食いラーメン屋での1コマ。 中学生×中学生 [*前へ][次へ#] [戻る] |