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Cycle
お風呂パニック 泰人×蛍
僕たちは小さいころから悩みが尽きない。

泰にぃと凌にぃがモテすぎて、僕とさぁちゃんがにぃちゃんたちへ通じるラブレターポストになってることとか、僕らを手懐けてにぃちゃんたちに近づこうとする人がたくさんいたりとか、にぃちゃん達絡みの悩みが沢山。


でも、最大の悩みはにぃちゃん達自身についてだ。
僕らはもう中学生だし、一人でいろいろ自分のことはできる歳だ。
なのに、兄ちゃんたちは寝るときもお風呂も何もかも僕らと一緒にやりたがる。

なにもにぃちゃんたちじゃなくても、さぁちゃんと二人ならできるのになぁ。
あ、さぁちゃんもお兄ちゃんだけど!



小学生の頃までは不思議に思ったりしなかったけど、やっぱりなにもかも一緒にするのは変だ!ってさぁちゃんに言ったら…………

『もう手遅れな気がするよ。諦めた方が身のためだよ』

って言われた…………。

確かにそうかもしれない。



「蛍〜、泰兄ちゃんと風呂入れってよ〜」

「はぁ〜い」


さぁちゃんに呼ばれて風呂の支度を持ってリビングに行くと、凌にぃちゃんの足の間に座って頭を乾かしてもらっているさぁちゃんがいた。

うーん…………これも変だよなあ……。
だって、明らかに凌にぃちゃんの顔が………ううん。見なかった事にする。





あんまり泰にぃちゃんを待たせちゃいけないから素早く脱いで風呂場に行く。


「どうした?」

「な、なんでもないよ!」


水を滴らせたいつもと違う髪型をした泰人にぃちゃんがかっこよすぎて見とれてたなんて言ったら僕はきっと大変な目にあうのは確実なので黙っておく。

いつも一緒にお風呂に入ってるのになぁ………いつも見とれてちゃう。




既に自分を洗い終えているにぃちゃんは僕を洗いだす。
にぃちゃんたちは本当に頭を洗うのが上手い。思わずウトウトしちゃうくらいに。

「痒いとこあるか?」

「…ん、ない……」

「そうか、流すぞ」



頭を洗い終えると次は体。
最近、泰人にぃちゃんの手つきが…………なんというか………やらしいんだ…………。
気のせいだとは思うんだけど、ついつい変な声がでたりするんだ。
僕、変態なのかなぁ………。


「痒いとこは?」

「…ひっ、なっないっから!もういい!」

「まだちゃんと洗ってないだろう?」

「ぁ、あんっ」

思わず出てしまった声に慌てて口を塞ぐが、お風呂場に僕のあられもない声がこだまする。
カァーッと顔が熱くなるのがわかる。タダでさえもにぃちゃんに触られると体が熱っぽくなるのに。


「そんな声出して、気持ちいいか、蛍?」

「ん、んぅ………ひんっわ、わかんな……ぁ、」


意地悪なにぃちゃん。いろいろ体をなで回されて僕はいっぱいいっぱいなのに。ジワジワと浮かぶ涙をこらえてにぃちゃんをキッとにらんだつもりが、にぃちゃんは目を細めて笑う。



「ここ、気持ちいいか?」

僕はもう、声を押さえるのに必死で、さらには認めたくないけど気持ちよすぎる刺激がくるそこに、必死に首を縦にふった。

「本当に蛍はかわいいなぁ。なんでうちの弟達はこんなに敏感なんだ。歯止めが利かなくなる。なあ蛍、乳首気持ちいいのか?」


僕はもう何が何だかわからなくなってしまって、ひたすら首を縦にふる。
声を止めるのも気づいたらやめていた。


「ぁあ!ふぁ、やすにぃたん!き、もちいい!いいからぁ、ん、んん!や、やらぁ!」

「悪い悪い。ちょっとやりすぎた。ごめんな」


僕が本当に泣き出してしまったのを見て今度はいやらしい手つきじゃなくて、僕を抱きしめて背中をさすってくれた。

意地悪もするけど、やっぱり泰にぃは優しいんだ。









お風呂から上がると、顔を真っ赤にしたさぁちゃんとニヤニヤと笑う凌にぃがいた。


「泰、good job!!」

「ほ、ほ、蛍!だ、大丈夫か!!!きょ、今日は俺と寝ような!」


やっぱりさぁちゃんだ。きっと声が丸聞こえだったんだろう。僕を心配してくれてるんだ。


「うん!さぁちゃん大好き!」

僕はさぁちゃんに抱きつく。さぁちゃんも抱き返してくれる。
二人でぎゅうぎゅうしてると、さらに外側から圧力が来た。


「えー、蛍ちゃん俺っちはー?」

「蛍、俺も好きだよな?」



まったく呆れたにぃちゃん達だ。



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あきゅろす。
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