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飼い犬になります

総長に恋人が出来た。
俺は二重にビックリした。あの無表情なイカした総長に恋愛感情が存在したこと。そして、総長の恋人が俺と同じ学校…………というかクラスメートだったこと。

クラスメートの旬介はそれはもう不憫としか言いようがなかった。拉致された挙げ句に、あんな無表情な顔した美形にいきなり体中を弄られるなんて。

旬介は必死に逃げ道を探そうとしたりだったが、とうとう総長の『飼い猫』つまり恋人となることを承認してしまったのだ。






「旬介ドンマイ!」

「いたなら助けろよ!友達がいのない奴め!クソ野郎!」

「いや、色さんが楽しそうにしてたからそれは無理だな」

「色さん?」

「えっ?お前知らねぇの?副総長の佐久間色さんだよ!」

「……あのいつもニコニコしてる副総長か……。あの人すげえよな。なんで一颯様……間違えた一颯さんの表情読めるんだろ……」

「一颯様って呼んでんの?」



俺がそういうと旬介は顔を真っ赤にしながら反論をしだしたが、うっとおしいので右から左にながした。


「おい!聞けよ!バカ犬!」

「ハイハイ。でもお前、総長のオンナとか地位すげー」

「オンっ!?…………お前なんて下っ端の癖に」

「いいんだよっ!俺は色さんの下で動ければ地位なんて!」

「バーカ!下っ端!」

「んだとぉ!でも俺だっていつかは色さんの右腕くらいにはなってやるんだい!」



そうだ。
俺の目標は大好きな色さんの右腕になること。
不良に憧れて、総長の人柄に惚れて『風』に入った。
でも、喧嘩が弱くて髪を染める勇気のない俺をいつもさり気なく助けてくれる色さんに何よりも心酔した。

いつもヘラヘラして軽薄に見せてるけど、チーム随一の切れ者だ。



「色さんかっこよすぎる!!!!!」

「てめっ!うるさっ」




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あきゅろす。
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