11 私が冷やし中華を食べていると、今まで静かだった外野が騒ぎ出した。 あーあ、この展開はホントにBL小説だよ。 もう少しちゃんと読めば良かったとさえ思う。 隣の陽を伺うと、すでにカルボナーラは食べ終わっていた。 それに、すこし不機嫌だ。 不機嫌になりたいのはこっちだよ。 相変わらず外野はうるさい。 というかヒートアップしているようにすら感じる。 会長と副会長はなにやら話し合っている。 あとでしてよ。 誰がこの騒ぎを止めるのか。 もう少し早く逃げれば良かった。 でも、食べ残すのは嫌だった。 もったいないし。 いくらタダだといっても、特待生ということは、陽の家のお金で私はここがタダなのだから。 [*前へ][次へ#] [戻る] |