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答えは簡単だ。
いくら女も見とれる美人な副会長でも、陽にはかなわない。
身内びいきも入ってるけど。



「陽」

簡潔に答える。


会長と副会長は驚いた顔をする。



会長は当然鷲宮副会長だというと思ったのだろう。

副会長はきっと、自分と比べられて負けたことがないのだろう。


驚いた顔から、私はそんな風に推測した。




「でも、誤解されては困るのでハッキリ言っときます」

明日から面倒が起こるのは決定している。
なんせ、陽とキスするほどの仲良し(不本意だが)と思われ、学園のアイドルの会長、副会長との接触。

どうせなら、周りにも宣言しておく。


「俺と陽は陽も言っているように、単なる幼なじみです。確かにキスしたことはありますが、小学生の頃です。なんの分別もついてない時のことをガタガタと騒ぎ立てられるのは不本意です。そもそも、俺たちは男同士ですし、俺は犬や猫とキスした程度にしか認識してません。他になにかありますか?俺、まだ冷やし中華たべ終わってないんです。食べて良いですか?良いですよね?」



私はすべてを言い切り、冷やし中華の残りを食べ始めた。

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