7 「え、えーと…お、俺と陽は、ただの幼なじみだから、えー、皆さんが勘違いしてるような関係じゃないので…そのー」 「そうそう。俺たちは幼なじみであって、別につき合ってる訳じゃないからね。ま、小さいときちゅーした仲ではあるけどね」 「そうそう!つき合ってない!ちゅーした仲だけど…ってバカっ」 私、相当ヤバいかも。 星弥に助けを求めようとしたら、すでに輪の外にいて、口パクで「ご・め・ん」と言った。 あー、だよねぇ……… チワワ男子からメラメラと炎が見える。 「頭がいいからって調子のんないでよねっ平凡!」 「幼なじみだからって調子のんないでよねっダサ男っ」 チワワ男子は口々に叫ぶ。 昔味わった、いじめの感覚がする。 懐かしい……じゃなくて、私は完全アウェイだ。 さっきの通り、バカ男は頼れない。 どうせ、明日から学校始まるし、嫌がらせも始まるだろうから、この場は走って逃げた方が得策だ。 周りは完全に囲まれてるけど、机を踏み台にすれば、私なら超えられる。 うん。いける。 机に足を掛けるのは少々いたたまれないけど、この際無視だ。 私は逃げる体制に入った。 [*前へ][次へ#] [戻る] |