幼なじみと私
寮へ案内してくれているのは幼なじみの陽。
小さい頃から何故か、ものすごく私に懐いていて、さっきはアバラ骨が折れるくらいに抱きつかれた。
「きい、本当に久しぶり!相変わらず可愛いね」
「嫌みかバカ男。こんな普通なわた…じゃなくて俺に何を言うか」
一人称を私から俺に直しているのだけれど、なかなか難しい。
「きい、俺と同じ部屋だから、あとで《トロメキ☆バニー》のゲームしような」
「え゛」
同じ部屋なのは、太一さんにそうしてもらったから別に異論はないのだけど、ゲームが…
陽は周りにはバレてないらしいが、生粋のオタク…………
こんな美形がオタクなんて、誰も思わないのだろけど。
《トロメキ☆バニー》は陽が今ハマっているギャルゲー。
ギャルゲーにつきあわされるのなんて昔からだけど、入寮する今日でなくても…………
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