[携帯モード] [URL送信]



※オリジナルの悪魔の実の能力が出てくる上に、オリジナルの海賊が出てきます。ご注意ください。






 服屋という服屋を回ったが、ネオの姿は見当たらなかった。もしかしたらもう、服屋にはいないのかもしれない。
 離れたことを後悔しつつ、海岸へ向かった。
 船に戻っているかもしれないという判断からだった。

 海岸へ向かい、辺りを見回すがネオはいない。確か、話を聞いた所によると、海岸は西側東側と二つあるらしい。
 こちらは西側。船を停めてあるのは西側。もしかしたら、ここに来るかもしれないという期待を胸に、待つことにする。

 適当に座れば、ざわざわと、辺りが騒ぎ始めた。
 騒いでいる方へ目線を向けると、そこには海賊船が停まっていた。旗を見るが全く見たことがないところから、あまり名が知られていないのだろうか。

 ざわざわと降りてくる海賊を尻目に、鞄に入っていた水筒を取り出し、口を潤す。船は目と鼻の先なのだ。壊されることはないだろう。

「おい、あれ"火拳のエース"じゃないか?」
「ん? ホントだ! 頭に伝えろ!」
 余計な言葉が聞こえたがまあ、いい。
 こちらに来たら潰せば良いだけの話。

「火拳のエースだな」
 野太い声に顔を上げれば、ごっつい身体つきの男が立っていた。白髪の男は実年齢よりも遥かに老けて見えるように、思える。
 そいつはにやにや笑いながら、エースに近づいた。
「こいつを殺れば確実に賞金が上がるな」
 その言葉と同時に拳は降り下ろされた。ひらりと交わしたエースが座っていた手摺は見るも無惨な姿へと変わっていた。
「俺は"悪魔喰いのルオン"だ!」
 そう、叫びながら追いかけてくる男にエースは紙一重で逃げながら、攻撃を避ける。その度に、攻撃を受けた場所は歯形が着く。まるで噛まれたように。
 エースは拳を握り、火拳! と、叫び、ルオンと名乗った男の身体を炎で巻き込む。
 悲痛な叫び声が、断末魔のように響くが、それはすぐに消えた。
 ルオンはエースの横腹を棒状のステッキで殴った。
「ぐはっ!」
 受け流すことが出来た筈だった。だが、エースはその勢いで吹っ飛ぶ。

「くくく……俺は悪魔の実の能力者。だが、ロギアではないうえに戦いにはあまり向いていなくてな」
 にやにや笑いながら近づくルオンにエースは舌打ちをしつつ、立ち上がる。
「海楼石が仕込んであるものだ。手に入れるのはかなり大変だったが、やはり絶大な力だ」
 ルオンの武器。そして悪魔の実の能力が何なのか分からないため、近づくことができない。
 拳を握りしめ、スピードを上げて殴りかかった。その場は炎の渦となる。









あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!