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「あれ、エース?」
 ところ変わって服屋。
 久しぶりの服屋にテンションが上がっていたネオはエースにこの服がいい、と、お金を貰おうと思ったときに気付いたのだ。
「うーむ……やっぱり、女は抜けきれないのか」
 溜め息を吐きつつ、離そうとしない手に鞭を打って服を戻し、店を後にした。

 ふらふらと歩いてみる。
「ったく、どこ行ったんだよ」
 愚痴をこぼすが、そんな簡単に見つかる訳がなく、その愚痴は空気となった。
 人だかりをふらふらしていたが、人混みに酔った。普段、人混みに入ることが無いからだ。
「くっそ……俺はインドア派なんだよ!」
 そんな誰に言ってるのかも分からない愚痴も、空気となる。

「……!」
 そんなとこに、ふと、見たことがある顔に出くわす。
 賞金首の手配書が貼ってある掲示板だ。ルフィのものがある。
「本当に賞金首なのかっていうほどの笑顔だよなあ」
 溜め息混じりに笑えば、ふと、ある手配書に目が止まった。
 写真、もはや名前もない手配書。特徴のみがつらつらと書かれた1億ベリーの手配書。

「紫色の瞳に黒髪の女……」

 悪魔の実の能力者だが、特殊で、能力を使用の際は、金目になる。
 また、この者の情報提供者には賞金、三千万ベリーの賞金を与える。

 これは、俺のことなのだろうか。
 賞金に目を疑う他、できなかった。そして、何故、このような情報が入っているのかも全く分からなかった。
 能力を使ったのはあの恐竜が最後。漏れることはないはずなのに。

 ……チェインが、いや、まさかな。

 溜め息を吐き、エース探しを再開する。あの服がなくなったらエースを殴るつもりだ。
 あんなお気に入りを逃すほど、俺は優しくないからな!

 とりあえず、エースがいると思われる場所を上げてみる。飯屋飯屋飯屋飯屋……それから飯屋に船?
 可能性のある場所は二つ。まあ、飯屋九割、船一割。
 ここからなら多分船の方が近い。とりあえず海岸に出てみるか。
 海岸は思っていた通り近かった。
 辺りを見回すが、あの、目立つ帽子は見当たらない。戻ろうとしたとき、船の音に気づき、振り返る。

「げっ」
 その船は海軍のものだった。
 エースは強いから良いとして、能力がバレたらマズイ俺が巻き込まれる可能性大だよな……

 海軍を背中に、エースをいち早く見つけるために走り出した。

「どこ行ったんだよバカ野郎っ!」










あきゅろす。
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