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 引きずられ、連れていかれたネオの背中に同情しながら溜め息を吐く。すぐに出発する予定だったが、引き延ばしになりそうだ。連れていかれた扉の奥からネオの叫び声が木霊する。
 ルフィが誰だ? って聞いてくる。ネオだよ、って返せば、面白い奴だなって笑いながら返された。
 面白い……確かにそうだろう。あいつは面白い……というか変だ。
 というか、あいつ女ってバレたよな。胸、触られてたし。まあ、ルフィたちなら口止めすれば。というか、何してるんだ……?

「お待たせー」
 そう言って出てきたのはナミだった。後ろで何やらネオとビビが討論している。ナミも溜め息をついてその討論に入っていった。
「ほら!」
「まじ無理! まじ勘弁!」
「諦めなさい」
「ぎゃあ!」
 押され蹴られ、出てきたのは……ん?

「誰」
「いや、俺だよ俺!」

 出てきた綺麗な長い黒髪に吸い込まれるような紫の瞳。そして、そんな黒髪を強調する白い肌。そんな女性は踊り子の衣装を身に纏って出てきた。
 全員がハモり、突っ込めばネオが泣きそうな声で抗議する。
 それは全員を驚かせる。
「え……? さっきの」
「何て美しいんだ!」
「女だったのか?!」
 そんな叫び声にナミは笑う。
「私の目に狂いは無かったわね!」
「綺麗っ」
 ビビまでも顔を赤らめている。ネオは泣きそうな顔をしながらエースに抱き着いた。
「エース! 俺、お婿に行けないよう!」
「大丈夫、お嫁になら行けるから、ね? お兄さん」
 ナミがにやにやしながら言う。エースとネオは、は? とお互いに頭にはてなを出したが。
「何で男の格好をしてたんだ? それに口調まで」
 ウソップの質問に全員がネオの方を見る。ネオは慌ててエースを見た。それと同時にみんなの目線はエースに変わる。
 エースは大きなため息を吐いた。

「こいつは素性がバレたらマズイ生まれ何だ。だから男として素性を隠してる」

 エースの説明に全員が聞いてはいけなかったことなのだろうと勘違いしたのだろう。それ以上、詮索してくることはなくなった。
「このことは内緒な! じゃあ、着替えてくるっ」
 そう言って奥に入っていったネオをナミとビビが追いかける。一人で着替えられないと判断したのだろう。


「お待たせエース。さっさっ、行こうぜ」
 出てきたネオはルフィと何やら話をしていたエースに近づく。
「何の話?」
「黒ひげだ。行くぞ」
 踵を返したエースにネオはもう一度後ろを向くと、にっこりと笑って、ありがとうございましたと、ルフィたちに一言呟いた。
 エースはもう一度振り返る。
「できな悪い弟を持つと……兄貴は心配何だ」
 呟いたエースに全員の視線が集まる。
「こいつには手をやくと思うが、よろしく頼むよ」
 全員が驚いている間に二人でストライカーに乗り込む。エースは、ルフィ、と一言呟いた。
「次会うときは海賊の高みだ」

 にかっと笑ったエースにルフィは笑顔で頷く。またなあっ、と手を振るルフィを背後にストライカーを進めて行く。
 そこに大量の船が現れる。エースの首を狙った奴が。だが、エースはネオの方を見て、アイコンタクトをした後、エースは踏みきり、空を跳んだ。ネオはその勢いで海の中を進む。
 全部の船を過ぎた後、顔を出した船とネオに飛び降りた。拳を握り、勢い良く出した。

「火拳!」

 そんな声と共に何十もの船は業火に飲み込まれた。何事も無かったかのように立ち去る二人の背後は虚無とかす。







あきゅろす。
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