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 大げさに溜め息を吐いたエースにみんなは首を傾げている。
「どうかしたのか?」
「今、一緒に行動してる奴がいるんだが、まあ、戦わねェからなあ……」
 ぽりぽりと頭をかいたエースにみんな真っ青になる。先ほどのルフィのおかげで海軍がわんさかといるナノハナに戦えない奴、もとい戦わない奴を一人置いてきたとなると大問題だ。

「おい! そりゃヤバイんじゃねェか?!」
 ウソップが慌てたように叫べばエースは、いや、と言葉を濁らせる。
「大丈夫だろうが……仕方ねえ、探しに」
「ちょっと待って、あの子じゃない?」
 ナミが指差した方に目を向ければ、こちらに手を振り、何かを叫んでいる"男"がいる。

「ああ、あいつだ……ん!?」
 その男の後ろからは何人もの海兵が。引き連れてきた海兵は麦わら海賊団に気づく。
「麦わら海賊団だ!」
「げっ!」
 男の連れてきた海兵は麦わら海賊団に気づき、援軍を呼ぼうとしている。当本人は捕まりそうになりながらもなぎ倒していた。
「離せェー!」
 捕まった腕を振り飛ばし、掴んでいた兵士は海に落ちた。エースが助けに行こうと、ストライカーに乗ろうとしたが、ネオは海に飛び込んだ。

「ネオ!」
 乗り出し、叫んだエース。
「はいはい、ここだよ」
「うおぉ?!」
 だが、隣にその本人が。海賊船に乗っていた全員が驚く。ナミやビビは綺麗、そう呟いた。 平然としたネオはエースに炎上網を促す。
「遠くても大丈夫だろ」
「無茶言うな」
 結局、船のスピードを上げて、逃げることになる。一息ついたところで、エースの叫び声が響いた。痛々しい効果音と共に。

「なっ」
「てめェふざけんなよ! 何で置いていくんだよ! スモーカーに追いかけられるわ、結局は捕まりそうになるわ、散々だわ! あんたが炎上網引いたときいたのに気付かねえし。ふざけんなよ! 泣くぞ?! 俺、泣いちゃうぞ?!」
 捲し立てるように叫んだネオに全員が唖然としてるなか、エースは引き、すまねェと、一言謝った。
 だが、ルフィのそいつ誰だ? という一言で、ネオは、はっとした。

「わあああ! お恥ずかしいところをっ! エースがお世話に!」
「いえいえ」
「てか、ルフィ可愛い! エースと大違い!」

 そう言って抱き着いたネオに、辺りはまた唖然とする。
「おい」
 べりっと首を掴まれ猫のように持ち上げられる。
「何をする! ルフィとハグさせろ!」
「お前な、もう用事は済ませた」
 さっさと行くぞ、そう呟いたエースにルフィとネオの言葉がハモる。
「良いじゃん、もう少し! こんな可愛い子たち、他じゃ見れないぜ?!」
「はいはい」
「ああー! むさい船の上でこれからずっといろと?! 俺はやだねっナミとビビをお持ち帰りしてやるっ」
 そう言ってナミとビビをぎゅーっと抱き締める。ナミとビビは二人して驚いた顔をした。エースは溜め息を吐き、サンジはてめえ! と叫んでる。
 ウソップはサンジみたいだ、何て呟く。

「ねえ、ちょっとあなた」
 ナミが呟き、ネオが何でしょう? と笑顔で聞き返すと、ナミは触ってきた。胸を。
「……え?!」
 エースとネオがハモる。
「やっぱり……」
「ちょっと来て!」
 ナミとビビに船内へとずるずる連れていかれる。腕をひっぱられたネオは半ば強制的だ。エースに必死に助けを求めるが、目線を逸らされる。

「いだだだだだだ! ちょっ、助け!」
「諦めろ」
「え、ちょっ、エース!」
 ばたんと、扉は閉められた。













あきゅろす。
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