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「で? おれはどうすりゃいい……?!」
 向かい合わせになるように座ったエースが挑発するように言った。スモーカーはエースとの距離を詰める。
「大人しく捕まるんだな」
「却下。そりゃゴメンだ」
 相変わらずの睨み合い。俺はがたっと、席を立つ。その音に気付いたエースがこちらを向いた。お茶を持ったまま横にずれた俺にエースは眉を潜めた。

「どうした」
「いや、別に、さっさっ、続けて」
 そう促すと二人して怪訝そうな顔をお互いに見合わせ、俺を見る。
 いやあ、未来知ってるって良いなあ。
 ごっほん、と咳払いをスモーカー大佐がした後、漫画の続きが始まる。さて、俺の記憶だと、この後。

「……おれァ今、別の海賊を探してるとこだ。お前の首なんかにゃ興味ねェんだがな……」
 一歩、また一歩と近づいてくるスモーカーにエースは笑いながら答える。
「じゃ見逃してくれ」
「そうもいかねェ」
 そう言って、先頭体勢に入るスモーカーにエースは相変わらず笑っている。俺はお茶を啜りながらその様子を見つめる。
「おれが海兵で、お前が海賊である限りな……!」

 ロケットーのタイミングかな。

「つまらねェ理由だァ……楽しくいこうぜ」
「ロケットォー!」
「ぐあァ!」
「を!?」

 どっかーん! そんな音と共にエースとスモーカーの姿が消える。というか飛ぶ。 俺はその後、元々座っていた席へ戻る。

「メシ屋だ! ハラへったー!」

 ルフィの叫び声に辺りはしーんとする。
 まあ、当たり前だよね。どこの誰かも知らない人が、有名で危険な海兵とかの有名な白ひげ海賊団の一味、しかも隊長格が飛ばされたのだから。
 俺はそれを見た後、座っていた席の前に静かに湯呑みを置いた後、静かに飯屋を後にする。

「まあ、先に麦わらの船にでも乗ってるかな」







 その頃、飯屋では、二人の食い逃げが全速力で出ていった所だった。一番前に麦わらのルフィ。次にはスモーカーと、鬼ごっこが行われている。
「うおぉおぉぁー! よう! ゾロ!」
「なにィーっ!?」
「麦わらの一味がいたぞォ!」
 ルフィの目線にはルフィ以外の麦わら海賊団がいた。海兵たちは、すぐさま追いかける。
「バカ! てめェ一人でマいて来い!」
「お! みんないるなー!」
 ルフィのマイペースに、全員が文句を言うのを押さえ、荷物を持ち、逃げ出す。
 が、海兵たちを抜かし、前に現れたのはスモーカーだ。
「お前達下がってろ!」
「大佐」
「逃がすかっ! "ホワイトブロー"!」

 ルフィが捕まるその瞬間。辺りは熱気に包まれる。
「"陽炎"!」
 スモーカーの"ホワイトブロー"をルフィから守るように現れたのは炎。スモーカーはその炎に驚きを隠せない。
「てめェか」
「やめときな」
 そう、ニヤリと笑ったのは"火拳のエース"だった。

「お前は"煙"だろうがおれは"火"だ。おれとお前の能力じゃ、勝負はつかねェよ」

 麦わら海賊団は思わぬ事態に、唖然とするが、ルフィは違った。驚きに目を見開き、呟いたのだ。
「……エース……!?」
「変わらねェな、ルフィ」











あきゅろす。
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