日記 2015-11-30(月) ちんこフェチ会長 「今度の新歓で”新入生ちんこ品評会”を行おうかと考えている」 「ちょっと待って下さい」 入学式も無事に済み一カ月後に行われる新入生歓迎の為の行事。毎年軽い部活の勧誘と親睦を深める昼食会だったのだが、今年は俺の独断でちんこを推した。違った、ちんこ品評会を推した。 横に座る書記が盛大にお茶を噴いた。そして副会長が能面のような顔で俺を見ている。 「もう一度言って貰えますか?」 「ちんこ品評会」 「犯罪ですね」 あまりのスピード却下に俺も食い下がる。 新入生の中に理想のちんこを探そうとすれば、一堂に会するこの機会を逃す手は無いのだ。 そう、俺は常々、自分の理想とするちんこを探し求めていた。 この学園は男ばかりの園。卒業するまで出られないのだから自然恋人も男。性行為も男。そんな中、男に大人気の俺がセックス込みの恋人を作るなら、どうしても妥協できないラインだけは守りたい。 ―――それが、ちんこだ。 「裸で抱き合うのに一番大切なモノは何だ」 「愛ですよね」 「相性?」 「雰囲気ですか?」 「ちんこだ」 大き過ぎても小さ過ぎてもカリが張り過ぎても駄目だ。 「そして一番大切なのは、右寄りである事だ。なぜなら俺が左寄りだからだ!」 「凄くどうでもいいですね!!」 「馬鹿野郎!兜合わせする時に左寄り同士だと擦り難いだろうが!」 「もっとどうでもいい!!!」 副会長が叫んだが俺も叫んだ。 これは決してどうでもいい問題なんかではないのだ。 ……長い話し合いの末、新歓での品評会は流れる事になった。 その代わりと言っては何だが、俺がもし理想のちんこと出会ったなら生徒会が総力を挙げて協力してくれるらしい。まぁ協力など必要ないかも知れないが、副会長の必死の様子に絆された俺がいた。 「会長が告白してくる生徒にちんこ見せろって言うのって、追い払うための口実じゃなかったんだね…」 しみじみといった感じで会計が呟いたが、俺はそんな姑息な嘘はつかないぞと鼻で笑った。 ***** この数週間後、偶然生徒会室に近いトイレで用を足していた新入生が後ろから放尿をガン見していた会長に突然迫られ、名乗らずに逃亡。 新歓時に副会長の言った言葉である 「会長の奇行で困った場合は、いつでも僕が相談に乗ります」 を思い出し―――相談したら、超美形の恋人(会長)が出来た。 [*最近][過去#] [戻る] |