Diary
2012-03-20(火)
気がつけば
日記の間隔がひと月半も空いている…!
J庭の新刊は1月ぐらいから書きはじめたので、2月には余裕で終わる!と思って……いたころもありました。
一体何にこんなに時間を浪費したのか。うたプリか。うたプリなのか!
後はひたすら誤字脱字の修正なので、なんとか4/1には間にあいそうです。
Rtさまの表紙がとても美麗なので、私は早くアップさせたいのです!もう表紙でお手に取っていただく作戦です!
サンプルは小学生までだったので、もう少し先をこちらで。こっちは中学生です。
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校舎の横道を抜けたところで、俺は「大智」という甲高く、怒鳴るような声に足を止めた。
「今日の帰りはあたしと一緒に帰るって約束してたじゃない!」
校門の傍、今俺がいる細い道を抜け出たところで二人の男女が向かい合って話をしていた。男の方は後ろ姿しか見えないけど、まず間違いなく大智だろう。俺から見て正面にいる女は……確か大智と同じクラスの阿部だ。動きを止めるかのように大智の腕を掴んでいる。
「してたっけ?」
「してたよ」
阿部は軽く頬を膨らませ、上目遣いで大智を見上げる。それから身を寄せるように、大智に抱きついた。そんな色っぽい仕草も大智には通じないらしい。
「じゃ、今日は無理。これからも無理かもな」
阿部を突き飛ばすようにして離れさせると、冷たく吐き捨てた。大智の表情は見えないけど、初めて聞くような凍てついた声に俺まで固まる。直接言われた阿部はもっとショックだったんだろう、黒く縁取られた瞳に涙を浮かべていた。
「モテるだろ、うちの大智は。女を無意識に口説いて、意識的に振る。厄介だよ」
「わっ」
急に背後から聞こえた声に飛び跳ねる。
「水橋」
「ったく、散々俺たちを待たせておいてこんなところで盗み聞きか? いいご身分だな」
態度からも言葉の端々からもわかるほど、水橋の機嫌はすこぶる悪かった。水橋は大智と同じサッカー部、というかサッカー部の部長だ。
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