文置き場
2011-06-25(土)
天戦がしてるだけ(裏につき18歳未満閲覧禁止)


覆い被さって、前髪をかきあげて、額に唇を落とす。そこから順に、頬や、鼻先、唇の横、首筋に、鎖骨、口づけていく。震えている手を取って、その指を柔らかく食んでみても、いつだって彼は抵抗しない。頬どころか耳や首まで真っ赤に染め上げて、小さく震えながら潤んだ眼を逸らす。煽っているのか、それとも、我慢しているのか。本心では俺が嫌で堪らないんじゃないだろうか。考えるのは、随分前に止めた。声にして問えばすぐ分かる答えだ。問うてみて、たとえ言葉で否定されたとしても、きっと目が語る。けれどそれをしないのは、本音を聞くのが恐ろしいからだろう。どうせ答えなんて欲しくない、なら、考えなくてもいい。彼の心は知らないけれど、今こうして自分を受け入れてくれるだけで、充分だ。(そうだ、それに、嫌なら毎度毎度、家までついてくるはずがない)
暑さで頭がおかしくなっているような気がした。ぐるぐると取り留めのない事を考えようとする。鬱陶しい。




シャツのボタンを全て丁寧に外して、前を肌蹴させる。真っ白な少し汗ばんだ肌に唇を寄せると、戦人の身体がぴくりと震えた。胸の飾りや、脇腹の辺りを舐め回す。そうすれば、次第に戦人の呼吸は荒くなっていく。

腹を撫でていた手をゆっくり下していけば、硬くなり始めた彼の物が見つかった。服の上から焦らす様にそこに手を這わせてみる。彼の薄く開いた唇から、吐息の様な甘ったるい声が漏れた。すぐに細い腰は物足りなさそうに揺れ始め、天草の手にそこを押し付ける様に動く。


「もどかしいですか?」


潜めた声で短く問うと、戦人はこくこくと首を縦に振った。それでも同じ調子で愛撫を続ければ、彼はとうとう我慢ならないといった様子で手を伸ばした。震える手が天草の手に重なって、強めに押し付けてくる。その程度で足りるんだろうか。尚ももどかしい様子の戦人を眺めて、天草は小さく笑った。


「…あ、天草、頼むから、」
「何です?」
「ちゃんと…直接、触って、…くれよ」


恥ずかしさを必死に堪えて強請る姿が可愛らしい。
彼のズボン下し、下着をずらして、彼が望んだとおりに、直接触れる。熱く濡れているそれを指で擦れば、はっきりと声が上がった。


「あ、ぁあ、っあ」


足が開き、腰が大胆に揺れる。彼の事だから、もしかしたら無意識でやっているのかもしれない。
戦人の指が、がりがりとフローリングの床をひっかいていた。どうせなら俺の背中でも引っ掻けばいいのに。もし拒まれたら嫌だから、言わない。



(つづく)
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