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2013-05-04(土)
死と死と生。

ちょっとタイトルが暗めですが、
なかなか経験できない、
ある一日のことを書きますね。



正午前のニュース。

ある暴力団員が二名、
死刑執行により死亡したと流れました。

心臓がバクバクしました。
私は思わず、
手を合わせていました…




その二名は、
知っている人物でした。


その二名のうち一人はあまりいい印象がありませんが、もう一名のことはあったかさを感じる人で、好きでした。

私とその二名との出会いは、
決していかがわしいものではありません。
実家の居酒屋のお客さんでした。
身分をひけらかすことなく、
普通のお客さんとして彼らは来店していました。
よく来てくれて、よく飲んでよく食べて。

私の好きな方の人は、
当時高校生だった私を、
故郷のなまり言葉でからかいながら、楽しそうによく笑っていました。



実家の居酒屋が閉店ししばらくたった頃、事件のニュースが街を駆け巡りました。


その二名が公共の場で、
他の暴力団員を銃で射殺したというものです。


私はその時漠然と、Vシネマみたいとか、やっぱヤクザなんだなぁとか思ったような記憶です。


その後、死刑が決まったことを風の噂で聞きました。


そして、先日のニュースです。
おそらく逮捕から7、8年でしょうか。



結局、彼らの死刑執行のニュースは、
その一度目にしただけでした。
その後のラジオでも、その他のニュースでもワイドショーでも見かけることはなく、
私は偶然という不思議さを感じました。


人の命を奪ったものが、
自分の命を失うことで、
罪にピリオドをうちました。


暴力団という悪が、
暴力団という悪に、
命を奪われ、またその命はなくなりました。

死刑。

自分で死を選んだわけでなく、
病気や事故でなく、上に命令されて殺さざるをえなかったかもしれない、それなのに死を持って償うとしたら…
もう考えれば考えれるほど複雑で、
私は考えるのをやめました。




そんな日の午後、
友人に初めての新しい命が誕生しました。


人は生まれ、死に、
命をつくり、ときに命を奪います。


今夜は、
こんなお話でした。


おあとがよろしいようで。
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