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心の臓に触れた棘
2010-12-22(水)
つまるところ君はまだまだ幼いのだ


砕け落ちるのが涙であって、下心を存分に含んだ劣情では無い筈。
君はあまりにも脆くてとてもじゃないけど危なっかしい。そう、最早ポップティーンと称するには君は成長しすぎた。
キスは少し苦い方が良い。だって甘いだけでは勘違いしてしまうじゃないかお互いに。甘い物が好きな君だって、胸ヤケするくらいの甘さはお呼びではないでしょう?どちらも同じでどちらも苦しい。それが恋って物なのに、君が思う所のラブい感情ってなんだか複雑過ぎて理解に苦しむ。

「だって君は恋そのものを知っていない筈なのに」

図星つかれた君の顔が熟れた果実の様に真っ赤で、その名前と同じ可愛らしい果実を思い浮かべて失笑。

「それでも君はこれが恋そのものだと言う。」

口をパクパクするだけで空気の巡回を悪くしている君が酸欠状態に陥るのに5分も必要なかった。正にこれがラブだって今教えたら本当の意味で昇天してしまうのでは無いだろうか。場違いな危惧をしてみる。だってなんだかんだ言ったってアタシは君が愛しくて仕方が無いのだ。これだけは建前の後に来る本音だと嘯いても良いだろうか?

「いっその事、軽やかに振ってでもくれたらオジサンは心なんて痛めなかったのに」
「……アンタ、が……っ、傷つくタマかよっ!」

愛らしい暴言で持って君はアタシを言葉の刃で殴りつけ切りつけ終いにはボロ雑巾の様にズタボロにする。それを分っちゃいないからまだまだガキと呼ばれるに値するのだ。身の程を弁えて欲しい。
零れ落ちる涙がとても無邪気で無神経で儚い。ああ、君は意図も簡単に恋に泣いて恋に焦がれる生き物だ。

「泣かないで、愛しい君」
「誰が泣かせてるんだ!」

それは勿論アタシの歪んだラブってヤツで、それが苦しいと言うのならもう手を離しても良いだろうか?
未だ、宜しくない結末を迎え入れないでいるアタシと君では、一体どちらが臆病者なのか分りもしない。天秤にかけた所でラブと劣情が平等だって言う事を早く知って欲しいのに。

















無限大の愛を与えても良いけれど、それを受け止めるだけの術を君は持ち合わせちゃいない


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