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雲雀日記(完結!)←一話更新7/18
2009-03-06(金)
遊びに来たんだって。

「クフフフ」



(う、うう…、骸さん…?)


「否、我が名は―」













「〜っ!はぁっはぁっ!……ゆ、夢かぁ」


骸さん?が出てくる夢をみて飛び起きた私。

……なんだか最後の方はちょっと違う人だったような
気もするけど…気のせいだよね。



ピンポーン


「……あれ?お客さん?」


はっ!


まさか夢にでてきたあの人が来たりするの!?




「はーい、少しお待ち下さい〜」


急いで着替えなきゃ!今家には私一人しかいないからね!





バタンッ


(え?何今の音)


玄関先で人が倒れたような大きな音が聞こえてきて
私ははっとした。


着替え終わった所だったので急いで玄関に向かい、ドアを開ける、と…




「こんにちは」


(え?)



骸さんヘアー(ナッポー)をしてるけど、胸もあるし
スカート穿いてる


骸さんとはまた違う整った顔立ちの女の子が大きな瞳を私に向けている。



だ、誰?




「む、骸さんの妹さんですか?」

「…違う。私はクローム。」

「あっ!!」


「?」



夢で言ってた女の子!


「クローム髑髏、ちゃん?」

「うん。」


あの夢がホントウのことだとしたらこのクロームちゃんは骸さんの……



「ねえ」

「っ?は、はい?」

「上がってもいい?」

「え?」







じーーーーーーーーーーーぃっ



部屋に上げたはいいけど、何を言えばいいのか分からない私。


無言で私の部屋をがん見してるクロームちゃん。
…な、なんか変かな。



「可愛い部屋だね。」

「えっ」

「凄く綺麗だし。」

「そう?」


普通じゃないかなぁ。


「私の家では、よく床にほこりやゴミが散乱してる。」


(ほこりやゴミが散乱?!)


に、日本語変じゃない?それともそれほど汚い部屋なの!?

そしてここはそれに対して突っ込むべき?



「でも私の家、広いんだよ。」

「そうなんだ?どれくらいの広さなの?」

「広さ…?……この家の倍はあるかな。」


(クロームちゃんってお嬢様!?)


広い!この家も結構広いのに更に倍?



「そ、そうなんだ。凄いね。」

「別に普通。」

「そっか…」(普通じゃないよそれは)




はっ、話が脱線しそう。


「ところでクロームちゃんって……何しにきたの?」

「え?」

「私初めて会うから…どうしてかなって」

「駄目、だった?」


寂しそうな顔するクロームちゃん。そんな顔されるときゅんときちゃう。


「駄目じゃないよ!いつでも来ていいんだから!ね?」

「……ありがと。」


「いえいえ。」

「……骸様に」

「?うん?」



「骸様がこの家に来たら優しい女の子がいるから
友達になれるかもしれませんって教えてくれたの。」


「…骸さんが?」

「……うん。だから貴方に、会ってみたくて。」


「クロームちゃん…」


もしかして、友達いなかったのかな?今までずっと……


「よしっ」

「どうしたの?」

「クロームちゃん、私で良かったらぜひ友達になって。一杯お話しよう!」


「えっ……いいの?」

「勿論!」

「……嬉しい。」


ぽっと顔を赤くする女の子。
先ほどまでの無表情や寂しそうにしてたのが嘘みたいだ。










「また、遊びに来てもいい?」

「勿論。いいって言ってるでしょ。お菓子も用意しておくからね!」


「…うん。」



照れくさそうにしながら去っていくクロームちゃん。

たったったったっ


その足取りや軽くて早い。



「…可愛い子だなあ…クロームちゃんかぁ。」


後姿を見送った私。

いきなりの訪問者に驚いたけれど、彼女と話した30分間は

とても楽しいものだった。





…でも一つだけ、彼女の発言で心に残っているものがあった。


疑問が胸を掠める。




……「骸様」って呼んでたよね……どんな関係?

骸さん、クロームちゃんに変なことしてないでしょうね!?


次に会ったときは追及しないとね!



(……貴方が思うようなことは一つもないですよ、失礼ですね)


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君は、僕のものだよ。…嬉しい?(by雲雀)
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