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日々池田  気まぐれに更新!
2007-01-13(土)
山寺

天気が移ろいゆく瞬間を目の当たりにした。


朝から天気が不安定であったその日、休日を有意義に過ごそうとお寺に赴き、余生を如何にしてやり過ごそうかと我ながらにして頭を傾かせ考える素振りを、周りの人々にアピールしてみせていた。
小雨上がりでより灰色が濃くなった、百を超える程の階段を登りきったてっぺんには予想通りお寺がこしらえられており、それっぽい雰囲気を醸し出して、我を誘引してはいたが、せっかくなのでその挑発に便乗するべく本堂に乗り込んだらば、匠の仕事ぶりに大いに関心を示しぐるっとゆっくり歩んでおったが、消火器が備え付けられていた事に少しく興ざめした。
清水寺のそれに近い造りの舞台にて、微かな風を感じ胸一杯に空気を吸い込みしばしの時を費やしていると、一瞬ざわついた本堂の方へ出向くと、貫禄が滲み出た坊主を筆頭に、年配の坊主から十代かと思しき坊主まで約30人がそぞろと姿を現し、たちどころに一帯は坊主で埋め尽くされ、何が始まるのかと傍観していたら、予想通り素人である私には到底理解し難いものであったが、ふとその光景が、小学校の授業参観のように思えてならなく、一人笑いを堪えるのに必死であった。
割に長らく父親気取りで見守っていたものの、何ら進展する気配が無くいい加減飽いてきたので、再び舞台に出て二分程であろうか、
見上げていると右の方から、きょとんとした表情で澄み切っていた空が徐々に薄暗くなりだしかと思えば、風がブンブンとスウィングし、それに伴って木々達が激しくざわめいた。
まるでそれに呼応するかの絶妙のタイミングで、本堂から坊主等が異様なテンションで読経し始め、空間全体が妖しげに変貌し、ポツポツ、スローモーションに見てとれた雨の雫が襲ってきたかと思えば、途端にスコール的な土砂降りに発展し、辺り一帯が暗黒の世界へと誘われる一歩手前にすら思えてならなかった。

その後、帰りの下る中途、得体の知れぬまん丸の物体に触れたら、急に頭がクラクラしてき、湿った落ち葉に頬ずりすることが余儀なくなり、全身麻痺して自由が利かなく、主に破滅型を請け負うの人材派遣の人事部長に背負われ、共に宵の口を堪能する羽目になった。
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また、遊びにきてね。
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