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memo
2015-06-19(金)
没話(四季の色/初期設定)




「どこ行くの?」
「………」
「ねぇ、ちょっとっ」
「出てく」
「逃げるの?」
「………関係ねぇ」
「―――っ、勝手にすればっ」

 ガチャンッ





「突然何の用なんです?」
「………」
「椿とケンカでもしたんでしょー?」

 ギロッ

「図星ですか?ケンカするのは勝手ですけど、急に来ないで下さい。迷惑です」
「本当にねぇ。せっかく二人っきりだったのにー」
「ヤエ、あなたもですよ。何入り浸ってるんです」
「え〜、ひどいわぁ。せっかくお洒落してきたのにっ」
「……酒っ」
「……はぁ、やけ酒はよして下さいよ」





「……シキは?」
「知らない」
「はぁ?出かけたのか?」
「出てった」
「……何だよそれ。ここ、シキん家だろ」
「………」

 ♪〜〜

「携帯、鳴ってんぞ」
「………………何?………………何それ。嫌だよ。………邪魔なら外にでも捨てれば?………嫌だってば」

 ピッ

 ♪〜〜

「……また鳴ってんぞ。いいのか?」
「月都でれば?」
「………もしもし?」
―――………月都ですか?椿は?
「椿。悟」
「嫌だって言って」
「………嫌だって。なぁ、何かあったのか?」
―――えぇ、ちょっと……ちょっ、何です?
―――あ、もしもし?月都?椿に代わって〜?
「椿、今度はヤエ」
「………もしもし?何?………ふぅん………いい気味………」

 ピッ

 ガタッ

「………どっか行くのか?」
「………月都も来る?」

 ピンポーン

 ガチャッ

「あぁ、良かった。来てくれたんですね」
「……見に来ただけだから。奥?」
「はい。………月都も来たんですか?」
「あぁ……何かあったのか?」
「あったと言いますか……」
「あ、いらっしゃ〜い」
「うっわ、何やってんだよ」
「え〜何って酒盛り〜?」
「………シキ、酔ってんの?」
「ああ?」
「ヤエが、酔ってるって言ってた」
「酔ってねぇよ」
「ふぅん」
「………何しに来やがった」
「………別に」
「用がねぇならとっとと帰れ」
「どこで何しようが勝手でしょ」
「ねー椿ー。何でケンカしたの〜?」
「………別にケンカしてないけど」
「じゃあ何でシキは機嫌が悪いんですか?」
「知らない。……てか怒ってるのオレだし……もう、いいや。帰る」
「ちょっと、これ連れて帰って下さいよ」
「嫌だよ。………はーあ。あの人も来るから、シキにいてほしかったのに」
「………あいつも来るのか?何でだよ」
「知らない」
「何でそれ、先に言わねぇ」
「言ってなかったっけ?」
「言ってねぇ。つか、なら帰るな」
「そんなわけにいかない。もうすぐ時間なんだし」
「ほっときゃいい」
「………帰る」
「帰るな」

 グイッ

 ギュッ

「やっぱ酔ってるし」
「酔ってねぇ」
「あ、いーな。悟、オレにもしてー」
「嫌ですよ」
「え〜じゃあ月都してあげるーおいでー」
「え?……うわっ」

 グイッ

 ギュッ

「は……離せっ」
「ねー今日誰か会うのー?」
「うん」
「誰ー?」
「一人は……友達って言うかほとんど兄弟みたいなもん。もう一人は……恩人?でもなんか苦手なんだよね」
「何で恩人なのに苦手なんだよ。どんな奴なんだ?」
「セクハラおやじ」
「………シキは会ったことあるんですか?そんな言い方はないでしょう」
「でもそんな感じだよ。スキンシップ過剰なの」
「へー」
「でも行かなきゃ……離して」
「行くな」
「後が面倒だし……じゃあね」

 ガチャン

「………………………………」

 ガチャッ

「……あーあ。行っちゃったぁ」
「なぁ、何だったんだよ。つーかいい加減離せよ」
「………二人はいつまでいるつもりなんですか?」





「ふぅん?それで月都、ヤエの膝の上にいるんだ?」
「オレは、もう帰りたい」
「んっふふふ〜悟さぁ、しきりにオレ達のこと帰らせようとしてたのって、サキが来るからだったんだー?」
「っだったら何ですか」
「せっかくだし、悟もしてもらえば?」
「なっ」
「何?悟、膝上だっこ羨ましいの?いいよ。ほら、おいで」
(ち、違う。逆です、サキさん!)





―――――

・ケンカした場合出てくのがシキなのは今も同じ

・わかりやすく苦手意識を公言していた
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