戯言 2017-11-22(水) 諸説あるらしいですA おとといの続き〜♪ 私の説はこうっす↓ 暗殺の密命を受けたのは、みんなが「あいつが土方さんを殺る?ないないwありえなーいwww」って口を揃えて言うような、盲目的に土方さんを慕う若い兵士ね。 その若い兵士の盲目的な愛情を、箱館政府の幹部たちが煽って上手くそそのかすのよ。 「元・新選組副長は恨みを買いすぎている。もし土方君が敵陣で狙撃され、敵の手に落ちるような事になれば、筆舌に尽くしがたい辱めを受け、決して武士らしい誇り高い最期など望めぬだろう。そうならぬためにも……」とか言ってね。 そしていつしか青年兵士の愛は暴走していくんです。 「土方さんの崇高な魂を汚させてはならない。他の誰にも渡したくない。あの方を俺ひとりのものにするには、俺のこの手で土方さんを…!」みたいなね。 そして、いよいよ最終決戦の時。。。 狙撃され落馬した土方を物陰に運び込び、共に駆けつけた兵士達を援護にまわらせると、首尾よく二人きりになることが出来た。 土方の呼吸は荒く、双眸はじっと閉じられたままだ。 腰から下腹部にかけて、夥しい出血がみられる。 すぐに止血処置をして五稜郭まで運び込むことが出来れば、あるいは一命をとりとめるやもしれぬが――今さらに、青年兵士の心は揺れた。 だが下手をすれば、敵に捕まる恐れもある。その最悪な事態だけは避けねばならない。 (やはりここで終わらせるが、先生にとって最良なのだ…) そう強く己の心に言い聞かせ、青年兵士は静かに脇差を抜いた。 周りの喧騒が一気に遠ざかり、土方と己の呼吸する音しか聞こえなくなる。 心の臓をひと突きで事は済む。 肋骨に当たらぬよう己が右手と剣先に意識を集中して、ひと息に力を込めた。 「……ッ!」 ――だが。 刃先が土方の胸にめり込む寸前のところで、青年兵士の手は強い力で止められた。 「ひ…、ひじかた、せん……っ」 白い手が、青年兵士の手首をがっちりと掴んでいた。 他ならぬ土方の手であった。 うろたえ、脇差を落としそうになる。 朦朧としているが、土方の双眸にはわずかに光が戻っていた。 ひたと己を見つめている。己の顔だけを映しだしている。 あの、ずっと恋い焦がれていた、まっすぐで美しい瞳が……。 「土方先生…っ!」 思わず大きな声で呼びかけた。 すると土方の目の光が更に強くなる。 いま己にとどめを刺そうとしている者が何者なのか、しかと見定めようとしているようだった。 「…………、」 何か言いたげに口を動かすのに、必死で聞き取ろうと耳を寄せた。 「……き……なら、……ぃ」 わずかに聞き取れた言葉はそれだけで。 だが、それで十分であった。 「君ならいい」と。 脇差を持ったままの右手に、冷たくなった土方の手がそっと重ねられた。 最も重要な役目を、土方は自分に任じてくれたのだ。 「……すまん、」 誰に対して、何に対しての詫びなのか。 それは、もはやわからなかった。 土方の双眸は閉じられたままで、もう誰の姿を映すこともない。 青年は慟哭しながら、切っ先を愛しい人の胸に沈めていった――。 はいっ!こんなんなりましたけど〜。 どないでっしゃろ? 暗殺は暗殺じゃねぇか!というツッコミは百も承知です。 でもね、単なる憎しみやゲスな思惑の犠牲になって…っていう最期は嫌だったんです。 我らが副長様は沢山の人から憎まれた人かもしれないけれど、同時に、沢山の人から敬愛された人でもあったと思うから。 最期まで己が節義を通した新選組副長の最期が、汚い陰謀ばかりに塗れていたとかちょっと悲しくないですか? もし味方の手にかけられたのだとしても、ちゃんとご本人も納得のいった上での死であってほしいのですよ! だったら、こーゆーのもアリじゃん! いーじゃん!いーじゃん!!だって『諸説あり』なんでしょー? 「チルハナちゃん、それ諸説ちゃう。単なる腐れ妄想や。」 そうツッコミたいアナタは是非、ポチポチポチッと激しく拍手連打だ(笑) [*最近][過去#] [戻る] |