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MEMO
2019-07-15(月)
見えない星28更新とスザ誕SS

見えない星28更新しました。
ここからスザク視点になります。ここからスザク実はこんなこと思ってたんです的な話。
今回で終わりかな、と思ってたんだけど、書いてみたら全然さっぱり終わらかったwwもうちょっと続きます。

スザ誕スルーしちゃったんだけど、昔に書いた現代パラレル大学生なスザ誕SS出てきたので貼っておきます。




蒸し暑い夜、スザクの狭いアパートの一室で数人で押しかけていた。スザクへのサプライズで誕生日を祝う飲み会をしていた。

日付がもう変わる頃、大量にあった筈の酒が足りなくなり、コンビニへの買い出しになぜか主役のスザクが行くことになり、赤ら顔で据わった目をしながら荷物持ちに俺を指差した。

「もう飲まなければいいだろう」
誰もいない街灯だけが照らす静かな住宅街を、二人並んで少し千鳥足気味で歩く。
部屋の中が狭い部屋で暑苦しかったせいか、外の深夜の風は酔って熱くなった身体には心地が良い。
「だって、ジノがまだ足りないって言うからさ」
「だったらあいつに買いに行かせればいいだろう」
「…だってルルーシュと二人きりになりたかったから」
「昨夜一緒にいただろ」
「でも今日はルルーシュ一限から講義で、朝起きたらいなかったし」
「それはお前が寝坊してたからだろ?…だからってわざわざ買い出しか」
「ジノが誕生日プレゼント何かくれるって言うから、ルルーシュとちょっとだけ二人きりにして、って頼んだの」
にっこりと笑顔を作ると、酔って普段よりもさらに熱くなった手で、俺の手をぎゅっと握ってきた。
「ルルーシュの手冷たくて気持ちいいね」
「俺は熱い。それに外でこういうのは嫌だ、と言っただろ」
「誰も見てないよ?」
スザクがぶんぶん俺の手を繋いだまま、いつもより遅い足取りで歩く。
「今日だけだぞ」
「僕はいつでも触れてたいけど」
本当は俺もなんて誰が言ってやるか。
「夏はお前熱いから嫌だ。でも一緒にいると蚊取り線香代わりにはなる」
「そうなんだよ。いっつも僕ばかり刺されるよね」
「蚊にはモテモテだな」
「ルルーシュにいつもモテてたいけど」
「それはゴメンだ」
「いつもツレないなあ」
全くへこたれずにずっとニコニコしているので、つい思っていることと違うことが口から出てしまう。

俺はふと足を止めた。
「スザク、道を間違えた」
ちょうど交差点の赤信号で足を止めた。
「間違ってないよ?さすがに酔ってても道わからなくなったりしないよ」
「こっちだ」
右折すればコンビニがあるが、スザクの手を引っ張り左折した。
「…ルルーシュこそ実はかなり酔ってるの?コンビニそっちじゃないよ」
「そっちのコンビニは俺の好きなプリンが売ってない」
「…だってそっちのコンビニ遠いよ?」
「嫌だ。あっちのコンビニのプリンがどうしても食べたくなった」
この馬鹿め。この俺がお前のために手を繋ぐ時間を延長してやろうとしてるのに何故気付かない!
俺が足を早めると、歩調を慌てて合わせてきた。
「ルルーシュはわがままだなあ」
またヘラヘラと嬉しそうに笑う。
「食べたいものに忠実で何が悪い」
「僕はルルーシュがいつでも食べたいけど」
スザクがいきなり頬にチュッと唇を押し付けた。
その瞬間俺の顔に体中の血液が集まった。
「この馬鹿が!外でそんなことするな!」
「誕生日なんだし、ルルーシュがお返しにしてくれてもいいよ?」
「絶対に嫌だ」
「もう今日ぐらいしてくれたっていいのに〜」
遠いコンビニまで手を繋いだままトロトロと歩いた。
本当はもっと遠くたっていいなんて言ってやらない。
そして、やはり道中蚊にスザクだけ刺されていた。
夏の必需品なお前の隣に、俺は仕方なくいてやるだけだからな。




スザクさん、誕生日おめでとう!!


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