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ひとりびより。
By 水ノ森 いお
2007-08-26 14:37:34
さくさくと、
白砂、さく、さく。
さ、いた、風紋。
さくさくと。
夏の名残、の熱は、
ふわりと素足温めて、
やさしいふり。
ここまで。
ここから、ここまで。
こころぎりぎりの距離はかって、波打ち。
呑まれたら、おしまい、
と、決めて。
一心不乱。
にげろにげろ、
の、さみしい独り遊び。
潮騒に騙されて、
足、が、とまる。
あ。
濡れた爪先の涙、に、
砂。
隠してよ。
さらさら更紗。はらり。
俯いて、歩く。
砂。
咲く、咲く。
刻む足音が、
辛抱せんね。
辛抱、せんね。
と、啼く、から、
けりあげて、駆ける。
知らん。
うち、なぁんも知らんよ。
白々、
つぐんだ口の貝殻のんだ、
砂。
の、嘘。に、
不意に、素足、
灼かれて。
泣いた、こころ、
ころり。
810SH
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