漆黒ぷりんの掲示板 [投稿する] ≫ aaaa By tesuto 09-04 19:54 「私はこの季節になるといつもこう思うの」 その人物は、こちらに顔を向け、 「だから空は青いんだってね」 太陽のように眩しい笑顔でこういった。 pc [編集] ≫ あああああ By tesuto 09-04 19:45 『蜩』 頭上には晴れ間がのぞき、青い空が世界を見下ろしている。 フェンス越しに見える景色は見慣れた住宅街、 グランドでは汗と土にまみれた野球部員が青春に励む。 そう、ここは屋上だ。 義務的な朗読をする教師と単純作業のノート作りにうんざりした俺は、いつもきまって屋上へと退散する。 するといつのまにか放課後になり、現在にいたるとゆうわけだ。 「なにやってんだ・・・俺」 不意に口から漏れた一言、 勉学にも青春にも励むことなく、ただひたすら毎日を消化するだけ。 なら、いっそのこと此処から・・・ ――ガチャッ―― その思考を遮るかのように、誰かが訪れてきた。 「・・・・」 その人物は無言で、なぜか俺が座っているベンチに腰掛ける。 ・・・もちろん俺は、この人物を知らない。 「蝉ってさ、美しいとは思わない?」 いきなり何を言い出すんだコイツは? 「だってそうでしょ? 短い命を歌にささげ、もがきくるしむ・・・」 「いや、もがきくるしむって・・・」 「さなぎから孵って土から顔をだし、この青い空に飛び立つ」 俺の言葉を無視して話を続ける。 「私はこの季節になるといつもこう思うの」 その人物は、こちらに顔を向け、 「だから空は青いんだってね」 太陽のように眩しい笑顔でこう言った。 pc [編集] [1-10] [投稿する] |