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[004] アスカ0・4
By さまよい人
2010-03-28 00:24:33


局員達が慌ただしく、動き回る発令所から、アスカは振り向きもせず出て行った‥
その後ろ姿を黙って見送るのはジーン軍曹だけ‥
最早、発令所に居る局員達の誰一人、アスカの事など気にもとめてはいなかった‥

誰も居ない廊下で、アスカは横殴りに壁を叩いた‥
俯き加減の肩が震えている‥


カ(‥人類を救うエリート・パイロット‥ユーロのエース‥愛機は完全実戦用仕様のエヴァンゲリオン弐号機‥それが全部、蚊帳の外‥
アタシの居ない場所で、アタシを必要としないままに終わった‥終わってしまった‥)


更に、頭が下がり始める‥が、その頭部が激しく左右に振られる


アスカ「まだよ!!まだまだ、コレからなのよ!?アスカ!!
まだ、戦いは始まったばかり‥
日本の零号機、初号機なんか所詮は前座よ!!
本番はアタシと弐号機で!!
そうよ!絶対にアタシ達を必要に‥絶対に!!」


頭をグイッと上げ、ズンズンと廊下を歩き始める‥自信と誇り、不安と焦燥を胸に秘めて‥アスカは歩き続けた‥

やがて来る、使徒との激戦‥それに向かって‥ただ1人、己の力だけを信じて歩き続ける少女‥
そう、彼女はそれ以外の生き方を、人生を知らない‥まだ‥
CA002
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[003] アスカ0・3
By さまよい人
2010-03-28 00:02:13
アスカ「軍曹、出番が近いわ!サッサと支度を‥」


「日本ネルフ、ナ、ナンバー、1!
初号機を出撃させるつもりです!」
「何ぃ!?0ナイン、初号機を!?」
「そんな、馬鹿な!?ファースト・チルドレンはナンバー0ですら今だに‥」
「違います!チルドレン・ナンバーはサード!
サード・チルドレンがエヴァ・ナンバー1のパイロットです!」
「サード・チルドレンだと!?どこの誰だ?
いつの間に!?どうやって、そんなチルドレンを見つけ出したんだ!?」
「分かりません!しかし、ナンバー1、出撃態勢に移行しています‥あ!?か、回路切断!ネルフ本部内からの情報、途絶えました!」
「クソ!碇司令官め、秘密保守か?」
「観測衛星からの画像は!?」
「‥ダメです!どうやら、MAGIオリジナルが、全ての情報機能をハッキングした模様!」
「なっ!?MAGIオリジナルを使用してまで?」
「‥サード・チルドレンを‥それ程までに[知られたくは無い]と 、言う事か‥」
「‥日本の切り札、なのか?サード・チルドレンとは‥」


アスカは茫然と立ちすくんでいた‥
世界で[唯一]エヴァンゲリオンを動かせるチルドレン‥
その[肩書き]が、今‥
そんなアスカを、ジーン軍曹が傷ましげな眼差しで見ていた


「映像が無理でも、観測数値は分かる筈だ!そっちは?」
「はい、現在の所‥嗚呼!?き、起動しています!
エヴァ、ナンバー1、使徒に接近中!」
「ちぃ!起動実験の連続失敗、アレはフェイクか!?」
「我々をも騙し抜くとは!?なんと言う‥策略家め!」


アスカは足下が崩れ落ちる感覚に襲われた‥唯一無二の存在では無くなってしまった‥
が、気力を振り絞る


アスカ(まだよ!?所詮はテスト機、実戦では‥絶対にユーロに‥アタシに出撃要請が来る!!)


そんなアスカの思いが数分後には‥


「‥使徒反応、完全に消えました!」
「ナンバー1は現在‥と、言う事は‥」
「‥使徒との最初の戦い、その勝利の栄光を日本に持って行かれた‥」
「もう一度、コッチの対策を考え直す必要性が?」
「兎に角、サードだ!サード・チルドレンの正体を一刻も早く!」
「いや、それより、ナンバー1の性能の割り出しが先だ!
ひょっとしたら、高性能の戦闘用に改造されている可能性が‥」
「ナンバー2を上回っている?コイツはマズいぞ!?」



CA002
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[002] アスカ0・2
By さまよい人
2010-03-27 23:52:19

その彼が何故、ネルフ局内に居るかと言えば、エヴァンゲリオン専用輸送機のチーフパイロットを務めている為だ
軍からの[特殊出向]扱いで、この基地に待機していた‥


ジーン「お偉い方々は使徒のデータを集めたいのさ‥日本を実験台にしてな」


アスカが何かを言おうとした時、発令所にざわめきが起きる


「おい!日本はN2爆雷を使うつもりだぞ!!」
「観測、怠るなよ!?使徒へのダメージ計測を‥」
「依然、ネルフ本部への出撃要請、有りません!」
「日本の戦略自衛隊、戦力28%消失!」
「N2爆雷!発射されました!!」
「全観測、いや!全ての機器を日本の使徒の計測に向けろ!」


アスカが再び、モニターをジッと見つめる


アスカ(‥N2爆雷‥人間の最強の兵器‥
もし、使徒が[コレ]で倒されたなら‥
アタシの存在価値が‥)


アスカは固唾を飲んで、まばたきもせずにモニターを見つめ続けた‥


「衝撃波影響消滅、電波!回復します!」
「使徒は!?どうなった!?
倒したのか!?」
「‥爆心部に高エネルギー反応感知!
パターン、ブルー!使徒を確認しました!依然、健在です!」


アスカの体から力が抜ける‥微かに安堵の吐息が出た


「日本政府、全権をネルフ本部に譲与しました!」
「日本ネルフ、エヴァンゲリオンを出撃させる模様!」
「はっ!日本はまだエヴァの起動に成功していないのだろう?
コッチに泣きついて来るのは目に見えている」
「ましてや、ナンバー0、アレでは戦闘なんか‥」


その場に居た局員が、一斉にアスカへと視線を向ける‥
ユーロのエース、世界で唯一、エヴァンゲリオンを起動させられるチルドレン‥
皆の視線が期待と誇り、若干の妬みと嫉妬を混ぜ、アスカに注がれた
アスカは自信満々に胸をはり、再び振り返る‥



CA002
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[001] アスカ0
By さまよい人
2010-03-27 23:49:10


『シンクロ・テスト終了、各自、点検作業に移って下さい』
『LCL、排出作業開始!』
『パイロット、通常呼吸へ移行‥脳波、脈拍、共に変化なし!』
『通常呼吸、安定しました‥プラグ、オープンします!』


開いた扉から、真っ赤なプラグスーツ姿が現れる‥
ゆっくりと足を踏み出し、部屋の壁上方部に有る窓を見上げた


『アスカ大尉、お疲れ様でした
常時、高レベルでシンクロ値を安定維持して‥』

アスカ「何度も言っているでしょ?
新記録が出てなければ伝えないで良いわよ!
今日は調子が今一つだったし‥」


ツインテールに縛った髪の毛を、両手で交互に絞る‥床にLCLの滴がポタポタと落ちた‥
首を勢い良く左右に振る‥髪に残っているLCLが辺りに飛び散った

窓ガラスの向こう側で、科学者が嫌な顔をする


『アスカ大尉、何度も言いますが、室内にLCLを‥』


科学者の言葉は、突然、鳴り響いた警報にかき消された


アスカ「!?これ‥この警報は‥」

『第一種戦闘配置警報!?まさか!?』

アスカ「使徒出現警報!使徒が現れたの!?」


アスカが発令所に駆け込んで来た
辺りは騒然としているが、奇妙に弛緩した気配を感じる

怪訝な表情で空中に浮かび上がっている、各種ホログラフィ・モニターを見て回った
そんなアスカの背後から声が‥


「大尉、使徒は日本に出現したようだ
現在、日本の戦略自衛隊と交戦中らしい」

アスカ「はぁ!?自衛隊?
何?使徒を相手に通常の軍隊で?」


驚き振り返ったアスカの顔が、更に驚きの色を強めた
目の前には、中年に差しかかった男が私服姿で立っていた
デニムの上下にテンガロン・ハット、まるで‥


アスカ「相っ変わらずのセンスねぇ‥ジーン軍曹‥まるで西部劇‥
そんな格好でここに居る、って事は‥」


ジーンはニヤリと笑った


ジーン「君のエヴァンゲリオンの出撃は無し、だとさ‥
日本の様子を見て‥」

アスカ「‥日和見、って事?」

ジーン「どちらにしても[間に合わない]だろうし‥」

アスカ「なんでよ!?弐号機を緊急空輸するなんて、簡単でしょ!?時間だって!‥」


ジーン軍曹はネルフの職員では無く、純粋な空軍のパイロットだ‥


CA002
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