Muscari【おそ松さん】
7
「カラ松くん?」
お茶を持って動かないカラ松くんが気になって、声を掛ける。
「…、ちょっといいか?」
私の手首を掴み、走りだす。
「え、あっ…」
家の外まででて、やっと解放された。
「…正直にいう。」
両肩に手がおかれる。
「俺はもしかしたら、他の兄弟や、他の男には勝てないかもしれない。
でも、初めて見たときから好きだったんだ。」
「…あ、さっきは悪かった。もう、しない。」
そういうカラ松くんが小さく見えて。
「カラ松くん、だからなんだよ。」
「助けてくれたのはカラ松くん。
見ず知らずの人なんて誰も助けないよ。
私も、カラ松くんのことは好き。
カラ松くんだから好きなんだよ。」
ずっと、思ってた。
あの日助けてくれたのが
カラ松くんじゃなかったらって。
でもきっと、
君だから好きになった。
「!!…ほんとに?」
「あたりまえだよ。」
カラ松くんが、
手を握る。
「それじゃ、戻ろうか。
さっきいたくなかったか?」
「うん、大丈夫。」
こんなに優しい君だから
私は好きになったの。
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