Muscari【おそ松さん】
1
最近、道を歩くと
後ろをつけられるような気がしている。
今日は仕事が遅くなった。
早く帰らなきゃ、道に人がいなくなる。
会社から大通りを過ぎて、
路地に入る。
後ろからいつものヒタヒタとした足音が迫る。
怖い、怖い___
「つかまえた」
触れられたところから気持ち悪い感覚が
私を襲う。
「いやっ!」
どうしよう、人なんていないのに...
「待ってたんだよ、二人になれるのを。」
必死に抵抗しても、振り払えない。
「カラ松兄さん、飲み過ぎ~」
「すまない、トッティ。」
「いーけど。てかおそ松兄さんたちこっちには
来てないね。僕、あっち見てくる。」
「ああ...ん?」
向こうから人が来る気配と話し声がした。
後ろの男が、力を緩める。
「...っ」
そのすきに、私は逃げた。
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