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 いつだっただろうか、なんだか無性に身が軽くなったのは。はっきりとそれを感じたのは以前古びた図書館で資料を探しているときだったと思う。その頃から胸の奥の黒い感情が消え去り、興奮状態による暴走と必要無かった過剰な能力引き上げも無くなった。そして、時々ふと、妙な寂しさを感じるようになった。懐かしいような感覚。奇妙な既視感。この感覚は、過去に感じたことがあるはずだ。



 いつも側に居た、大事なパートナーが消え去った感覚。
 ずっと一緒だったのに。
 いつも良くも悪くも引っ張ってくれたのに。
 結局はいつも助けてくれたのに。
 どこへ行ってしまったの。



 まだお礼を言ってないよ。



 既視感の正体。初めて最愛の姉、歩美を失った日の事だった。

『そうか、また……』

 私の前から居なくなってしまったのかと。ただ、不思議と寂しさは無かったのは今回は勝手が違うからだろうか。直感的にまだ彼女がこの世を去ったわけではない事を確信していた。気まぐれな彼女の事だ、きっとやることを全て終えた今は自分の好きなことをして過ごしているのだろう。何せ自分の姉だ、幽霊になろうが何になろうが逞しく生きていくに違いない。現に幽霊となった彼女と再会を果たしたわけだし、と一人苦笑する。
 それでも、今度はちゃんとお礼を言いたかった。今まで守ってくれたお礼、一緒に入れくれたお礼、全て挙げるとキリが無い。

 なんとなくまだ近くに居る気がする。そう感じ、まずは最初に違和感を感じたあの古びた図書館から探してみようと腰を上げた。



***



Result

霊体が分離し、大分落ち着いた様子。現在はこの地区の主力メンバーとしてそれとなくリーダーの美樹をサポートしながらキサラギ研究所で研究のお手伝いをしているみたいです。

MVP:なでしこ



***



・キャラ案は最初の方に決まっていたんですが中々実際の性格が固まらず苦労しました。今でもちょっと不安定かもしれませんごめんなさい。普段大人しいけどいざって時にドス黒い感じにしたかったんですが黒い方にインパクトがあまり出せなくてくすん←
・本当は僕っ娘にしようかと考えたのですがそれだと翔子とかぶるし良く考えたらサブキャラの奈月さんとモロかぶりしてしまうので涙を飲んで諦めました。
・この子の隠し要素は結構考えました。いろいろ案があってどれにしようかとイベント中に考えてましたが一番無難から遠いこの案に決定。(ぁ)だって折角のイベントですもの(何)
・解禁特典のSSが遅れているためこのエンディングが中々意味不明っぽくて凄く残念な仕上がりになってしまったのは土下座物ですごめんなさい

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