クリスマス2013
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俺がコキコキと首を回し準備運動していれば正気に戻った糞女が怒りを露にして叫びあげる。
「男の癖に顔が綺麗なだけでなんの取り柄も無い癖に、私と菖蒲さんの邪魔をするんじゃないわよ!!
貴方達もこの男に解らせてあげて!!!」
女が叫べば、店の外から五人ほど入ってくる本職の男共。
だけど、この2年で菖蒲と会うことで関わりを持った菖蒲の所の組員に比べれば全くといって覇気がない。
チンピラみたいな男共だ。
思わず溜め息が漏れる。
「はぁ。一般人だからって舐められたもんだ。
菖蒲の高校からのダチの俺が、そこいらの一般人と同じだと考えてるのが間違いだ。
取り合えず、てめぇら全員営業妨害で警察に行ってもらうわ。
誰一人として逃がさねぇからなぁ!!」
俺は言い切った瞬間にカウンターに腕をついて飛び越える。
それだけで、先の二人は驚いていたが関係ねぇ。
男二人の顎を殴り一発で地に落とす。
久しぶりの喧嘩だが、腕は鈍ってない。
後から入ってきた男達は焦りながらもナイフを取り出してきたが、俺はカウンターの椅子を壊して脚2本を両手で持つ。
武器には武器を。
俺に得物を向けたのを後悔させてやる。
本職の男共7人はキツかったが、なんとか男共を沈めた。
腕を刺されて、顔も軽く切られたがこの位で済んだなら充分だ。
女が悔しそうに此方を睨みつけてくる。
「はぁ。あんたさぁ、こんなことして本当に菖蒲が振り向いてくれるとでも思ってるわけ?」
「五月蝿いっ!!!!」
「……まぁ良いけど。
俺はさぁ、嫁にする予定だった可愛い女を極道に殺されたようなもんだ。
だがなぁ。その女と同じほど極道の菖蒲の事を愛してんだよ。
恋とかあまっちょろい感情じゃねぇ。
だからなぁ、彼奴の側を離れるときは彼奴を本当に支えれる奴じゃなきゃ俺は譲らねぇ事にしてんだよ。
あんたは不合格だ。」
「なんで…なんで、あんたなんかに認めてもらわなきゃならないのよ!!
ふざけんじゃないわよっ!!!!!」
「そこまでだ。」
出入口にスラッと長身の男の声と姿に女は目を見開き、震える手で口許を隠した。
「ど、どうし、て…菖蒲さんが此処に…。」
見惚れる美形の男菖蒲は、不機嫌そうな顔をあからさまに女を睨み付けていた。
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