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赤い糸
☆☆

ー安斎彗星sideー

風間龍之介から連絡が来た。

極道にも見た目細身で綺麗な見た目は多くいる。俺の補佐である霧島がそうだ。

最初はこの辺りで名の知れたチームが、最近では纏まりがなくなり喧嘩、クスリと手を出し始めて一般の人間まで襲い始めたと部下から報告があがった。

そこで霧島がチームの幹部共を調べ始め出てきたのが、偽名を使っていた龍之介だ。

風間組と言えばフロント企業を真っ先に成功させた極道で、商売だけでなく裏で動く武道派もいることで有名だ。

何処もが風間を味方に引き込もうと動くが、独自の情報網を持っているのか任侠に背く組と手を組むことはしないと、片っ端から断るのだ。

そんな風間の息子が…と引っ掛かりを覚えれば霧島は学園での事から全てを調べていたことを報告した。


愛する男に裏切られて、仲間からも裏切られた男。

俺の印象なんてそんなもんだった。

ただ、写真に写る黒髪につり目がちの紫の瞳が気になった。
綺麗な顔立ち。
唇の下にある黒子には色気さえ感じた。

初めて会ったのは病院のベッドの上。
霧島から保護したと連絡が入り、何故か俺は病院へ足を向けた。
霧島が怪訝そうに俺を見るが気にせず病室へ入った。

包帯だらけの龍之介が眠っていた。

あの綺麗な瞳が見たかったが仕方ない。
俺はそっと頭を撫でて病室を後にした。霧島が少し引いた顔をしていたが見なかった事にした。

その5日後目が覚めたと風間から連絡が入り安心した。

その二日後に会いに行ける口実が出来て更に俺は内心浮かれたのだ。



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あきゅろす。
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