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赤い糸
☆☆

ピッピッピッ

機械音が俺の意識を浮上させる。

朝なのか昼なのかわからないが明るい陽射しが白いカーテンに反射されて眩しくて、目を開くことが出来ない。

?「っっ龍之介様!!」

すぐ横で俺を呼ぶ声が聞こえる。
よく知る声でユックリ目を開けた。

光に馴れた目に写るのは世話係の神谷だった。
何時もはクールであまり表情が変わらない神谷が辛そうに顔を歪めてるのが見えて、傷だらけなんだろう笑ってしまうが頬がひきつるのがわかった。

龍之介「なっに…そんな、かお…してん、だょ。」

俺の言葉にクシャリと顔を歪めて俺の手をギュッとつかんで俯く神谷に苦笑してしまう。

俺は窓からの暖かい陽射しにもう一度目を閉じた。












そこから早かった。

何時もの神谷に戻れば現状説明をしてくれた。
驚いたのは気を失ってから5日も経っていたこと。

そして家を隠して通っていた学園に親父自らが出向いて自主退学と脅しを突き付けたことだった。


俺の家はそれなりの極道だ。
極道だが、それだけでなくフロント企業などでも成功しているために同業者とも関係のない金持ち共とも繋がりがあるだけに面倒な立場なのだ。

だからこそ学生の間は好きなように動けるようにと偽名を使っていたのだ。

親父が出向いたのならさぞかし転校生の叔父上は驚いただろうな。


まぁ。終わったことだ。

俺は神谷の報告を黙って聞いて医者の診察を受けた。





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