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赤い糸
挨拶

次の日、親父と神谷、夜王衆から護衛役でアキとサキを連れて挨拶周りに行った。

先ずは最近世話になった長谷組が入っている関東で一番デカイ組である【秀道会】の会長宅へ向かう。

俺達、風間組は属してはいないが会長とは親父が昔馴染みの仲で近しいなかで知られている。

高級住宅街の中にある白く高い塀が見え始めて車で10分デカイ門に秀道会と看板が掲げてあるのを見るのは久しぶりだ。

車を降り俺と親父の前を神谷が歩き、すぐ後ろをアキとサキがついてきた。

孔明「久しぶりだな。龍治、龍之介。」

会長である鬼島孔明さんが爽やかな笑顔で家の前で出迎えてくれた。

神谷が横に避ければ、親父が溜め息を溢す。

龍治「お前なぁ。幾らなんでも、秀道会の会長自ら家の前で待つんじゃねぇよ。」

孔明「関係ねぇよ。
龍之介の祝いの席だ。俺だってこの日をずっと待ってたんだからよ。」

親父の言葉にも軽く返した孔明さんが、顔を俺に向けて笑みを深めた。

俺は一歩前に出た。

龍之介「お久しぶりです。
風間組若頭、風間龍之介です。至らぬこともあるかと思いますが、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。」

孔明「あぁ。よろしくな。
さぁ、堅苦しい挨拶は終わりだ。家に入って軽く飯でも食いながら話をするとしよう。」

そう言って孔明さん自ら案内をしてくれる。

そんな姿も変わらないで、俺と親父は顔を見合せて苦笑した。

秀道会には俺達と孔明さんとの関係は有名で、何よりも親父が学生の頃から付き合いがあった為、周りにいる組員さんも眼差しは穏やかだ。

俺や神谷は軽く会釈をし、孔明さんや親父の後をおった。

アキとサキはただ黙ってついてきた。







広間へと通されれば、秀道会幹部の皆さんが揃っていた。

その中に長谷組の組長さんと、安斎さんが座っていて軽く会釈をした。

安斎さんがニヤリと笑いかけてきて、周りの幹部の方々がざわついていたのは見なかった事にした。



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あきゅろす。
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