キリリク小説
3
……ぎゃああああっ!!
ちょっ、何で指舐められてんの!?
こいつ!!
「てめぇっ!!やめろって!!」
そう言って空いてる手で殴ろうとした。
なのにこいつは俺の行動が分かってたみたいで俺のパンチを軽々避けやがった。
「…んっ……ちょっ…ほんっとやめろよ!」
何だよ、コレ!離すこともできねぇし、避けられるし!!
足だ!!足で反撃するしかない!!
そう思って蹴ろうとしたら坂下が耳元で囁いた。
耳くすぐったいからやめてくれ!!
「可愛いなあ河合先輩。今日はお邪魔虫もいないようだし丁度いいですね……。」
何がお邪魔虫!?
つーか可愛いってまさか俺のことじゃないだろうな!?
一人パニクってたらいつの間にか坂下は俺の手を解放していた。
「お前なあっ」
結構痛かったし力じゃ敵いそうにもないことはなんとなく…そうなんとなく思った(←完全に認めたくない)が文句の一つでもと思って俯いてた顔を上げて坂下を見た。
そしたらにこやかに俺を見ながらこいつはとんでもないことを言い出した。
「先輩俺と付き合いませんか?」
……………………。
「…………は?」
多分今日の俺の運勢最下位だったに違いない。
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