小説(長編)
橘康人
康人side
昔から見えないものが見えていた。
親に物心が付かない頃はその見えないものを伝えてしまい気味悪がられた。
それからは見えても誰にも言わないでおいた。
小さい頃からどうすれば人に好かれるのか分かっていたからだ。
けれどこっそり見えてるものでタチの悪そうなのだけは追い払ったりしてはいた。
小、中には俺みたいに"見える"ってやつはいなかった。
時々街を歩いてると見つかったが声はかけなかった。
そうこうして何となく毎日を過ごして───
俺は高校生になった。
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