小説(長編)
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だからやはり多少は緊張していたり。
「まったく。兄貴らしいよ。緊張してるって言ってもそんなでもないんだろ?なんだかんだで兄貴マイペースだし。」
なんだよ、マイペースって!仮にマイペースだったとしても俺だって緊張ぐらいするって!
と心の中で言う。口に出して言わないのは、どうせ口で言い合いしても負けるのは目に見えているからだ。俺は今まで口で言い合いして勝った試しがない。
だけどちょっとだけ口をついて言葉が出てしまった。
「…彰のがマイペースだろ。お前、首席だから挨拶するんだよな??なのに落ち着きやがって。その落ち着きが羨ましいよ。」
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