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小説(長編)
2
弟の宮城彰(みやぎしょう)は誰から見ても格好いいと言われる容姿だ。

「おい!兄貴?本当に大丈夫か??」

彰のことをただ見とれてただけ、なんて言えないから俺は曖昧に答えた。
「あ、ああ。ちょっと寝不足でさ、ぼーっとしてた。」

寝不足なのは本当。
自分の気持ちに気づいた時から弟が告白されたり、誰かと仲良く話をしている姿を見るたび胸がムカムカしたり痛くなったりしてて。
高校に入ったらそんな姿を見る機会も少なくなって安堵してたのに、彰は俺と同じ高校に入ってしまった。
まあこの高校が家から一番近いんだから仕方ないんだけど。
またこの痛みを味わなければいけないのかと思うと眠れなかった…

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あきゅろす。
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