手錠
鉄製の腕輪がジェイドの目の前に。
「たまには、いいだろ?」
口角を上げた男が誘う。
片手にそれを嵌めると、場所を聞かれる。
「両手?柵にくくりつけるとか…ああ、それとも壁に吊るすか」
「随分マニアックなプレイですねぇ…」
「その方が興奮するだろ、アンタも」
カチャリ、と両腕に手錠が繋がった。
ガイは両手の自由が利かなくなる。
ベッドに寝転がる肢体は全て、ジェイドの物。
「やれやれ…老体をからかうのも大概にして下さい」
「よく言うぜ、悦ってるくせによっ…ん、」
両腕が、引っ張られた。
頭上に置いてあった手錠が天井高く掲げられている。
当然、拘束中の腕も一緒に吊るされる訳だ。
「それはお互い様でしょう?」
「――性格、わりぃ…」
「誉め言葉として受け取っておきます〜」
キリキリと、嫌がらせのように限界まで掲げられた腕に手錠の縁が当たる。
鉄製のそれは痛々しく肌に接し、ガイはまるで囚人の如く痛め付けられている感覚に陥る。
「さて、貴方は両手が塞がっている訳ですし…楽しませて頂きましょうか」
通常の位置へと下ろされた腕は、長いこと心臓より上に居た為か血流が悪い。
しかし、お構い無しにジェイドのしなやかな手先は股関へと這う。
半勃ち状態のそれを服越しから触るとガイの表情が変わっていく。
「もどかしいんじゃないですかぁ?」
「んな、ことっ…」
明らかに色っぽさが増した頬と吐息は素直ではない。
そんな素振りがジェイドのサディストを一層、刺激させるのだ。
「素直じゃ、ないんですから」
「アンタもこんなことで勿体ぶらないでくれよ…」
end.
2010/06/13
書きたいことを書いただけ^^←
在り来たりですみません…。
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