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最後甘々




「好きです。ガイラルディア様」

いきなり告白なんてしてくる奴がいるか、馬鹿野郎。

「いえ…好きでした、…でしょうか。昔から貴公のことを好いていたので」

いちいちそんなこと言うなって言ってるだろ、毎回毎回。
恥ずかしいんだよ…お前のっ…言うことは。

「勿論、今でも好きですよ」

そういう男女間の掛け合いごとをさらりと言うな、さらりと。
聞いているこっちの身にもなってくれ…。

「…おや、頬が赤らんでおられます。どうかなされましたか?」
「っ…別に、」

ふいっと目線をなるべく合わせないように外す。
するとヴァンは諦めるどころか逆に何かが沸きだったのか、死語さえ口にする。

「全く…貴公は相変わらず愛くるしい」

なっ…ななな、何だよ愛くるしいって!
頭でもどこか打ち付けたのではないか、と心配になる。
それよりも、次の行動の方に度肝を抜かれた。

「お、俺をからかうな…ヴァンデスデルカ!」
「私の言葉が冗談…とでも?」
「い…いや、そんなことっ…」

たじたじと返答していく中、ゆっくりと身を近付けられる。
そのまますっぽりとヴァンの腕の中に納まってしまう。

「なんだよっ、ヴァン…」
「嫌ならこの腕を振りほどいで貰って結構」
「…!」

…知っている癖に。
俺がそんな薄情なことが出来ないと言うことを。
知っていて、分かっていてわざとお前は俺に言ってくるんだ。

「…っと、」

ヴァンの胸に手を押し当てた。
曲げていた間接を伸ばせば、間には距離が出来る。
突き飛ばした…俺が、――ヴァンを。
衝撃で相手は数歩後ろに後退りする。

「ガイラルディア様っ――?」
「――…、」

まるで鉄砲玉を食らったような表情。
相当俺に突き飛ばされたことがショックだったのか…。
『嫌なら振りほどいて貰って結構』って言い出しっぺはお前だぞ、ヴァンデスデルカ。

「いつまでも俺を子供扱い、するな。…対等に、扱ってくれよ」

結局、突き放した腕を再び呼び戻す。
今度は俺がヴァンを抱くように、ガタイの良すぎる身体を抱き締める。
思わず恥ずかしさで顔を埋めた。

「…これは一本、貴公にしてやられましたな」

上から苦笑する声が聞こえる。
…良かったな、このまま俺に敬遠されなくて。
だったら一方的に俺に愛を囁くなよ、俺にだって少しぐらい言わせてくれ。

「俺だって、言わなくても…ちゃんと、お前を愛してるんだからなっ」





end.
2010/03/30

(あとがき)
恥ずかしすぎるぞ、ヴァンガイ\(^^)/
いやいや…書き始めはこんな終盤を頭に思い浮かべてはいませんでした。
もちろん突発文なのでいつもオチは考えておりません(にこり
まさかガイ様がヴァンを突き飛ばすなんて…!
あ、ただ村瀬がさせたかっただけです^^←

ヴァンはガイ様に反発されてショックだけど、実は嫌ではなかった、的な。
逆にガイ様に抱き締められてヴァンは感動しているのかもしれませんね(笑
まるで子の成長を楽しむ父親のよう。
ヴァンガイは毎回シリアスのようになります…何故だ。



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