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09'G誕 clap5



ND1996・Ifrit Decdn・Lorelei・41



「眠れないのですか?」

ただぼんやりと、暗い空に光る丸い月を見つめていた。
月明かりが差し込む宿屋の窓際のベッドの上で胡座をかきながら、一心に。

「悪い…起こしちまったかな、旦那」
「いいえ、そんなことありませんよ」

隣のベッドに寝転がっていたジェイドは身体を起こし、外していた眼鏡をかけた。

「どうしました?そんなに呆けているなんて、あなたらしくありませんね」

月を眺めていた瞳は明るさを無くし伏せていった。
ガイは片手で自分の肩を掴む。
それはまるで何かから自分の身を守るかのように。

「…今日、な。俺の誕生日…だったんだ」

イフリートデーガン・ローレライ・41の日。
それはガイにとって同時に忘れることの出来ない残酷な日。

「今日の俺、ちゃんとルークとしゃべれてたかな…不自然じゃ、なかったかな…」

いつも本人の目の前で、偽りの仮面をつけていた。
そうでないと、自分自身を失ってしまいそうだったから。
この胸の奥に閉まったはずの高ぶった感情が、爆発してしまいそうだった。

「いつもなんだ。自分の誕生日が近付くと、見たくもない夢を見る…怖いんだよっ…」

見たくない夢とは数年前に目の前で起こった悲劇か、はたまた友人を手にかける負の自分か。
思い止まった想いは交錯し、渦を巻く。

「ガイ…」

心配そうにジェイドがガイの名前を呼んだ。

「ごめんな、こんな暗い話しちまって。今の、聞かなかったことにしてくれ…」

明らかに無理をして作り笑いをしているように見えた。
そんな彼を見ていると、胸が痛む。
その思考はいつの間にか行動に移っていた。

「う、わぁあ?!ジェ、ジェイド…?」

ジェイドはガイの居たベッドに移動し、背中からガイを抱え込んだ。
いきなりの恋人からの不意討ちな抱擁に、ガイは動揺する。

「なっ?!いきなり…どうしたんだよ…」

ふて腐れているようにも聞こえたが実際にはただの照れ隠しだったのかもしれない。
ガイは後ろからジェイドに抱きつかれた為お互いの顔は見えなかったが、ジェイドからははっきりと見えた。
真っ赤に火照ったガイの耳が。

「ガイ、一緒のベッドで寝ましょうか」
「…え?」

ぽすん、と2人してそのままベッドに寝転んだ。
ほぼガイはジェイドに倒された状態に近かったが。

「ジェイド、何…?」
「今夜は、あなたのそばにずっと居たい気分なんです」

向かい合ったまま、ガイの身体を優しく包み込んでいたジェイドの腕に、力が入ったのを感じた。
それは、あなたを絶対にこの手から離さない、という合図のようで。

「誕生日おめでとうございます、ガイ」

ジェイドは抱き合ったままガイの耳元で囁いた。
それはいつもより小声で、聞いているこっちが恥ずかしくなってしまう。

「…っ、言うのが遅いんだよ…バカッ…」
「それはそれは。すみません」
「…けど…」
「………?」

ガイがジェイドの胸元に顔を埋めて抱きついた。

「ありがとう…ジェイド」

それはとても恥ずかしそうに、聞こえるか聞けないかぐらいの小さな声で。
けれどもジェイドには、はっきりと聞こえていた。

「…どういたしまして」





Happy Birthday!

END.
09/06/10〜09/07/31

◆あとがき◆
ガイ様誕生日おめでとう!!^^
生まれてきてくれてありがとう!!
いや〜ガイ誕小説よく分からない内容になっていますが、愛は詰まってますv(またか
ちょっとぐらい裏要素があっても良かったかな…?と思いましたが断念しました。
絶対にだらだらと長くなると思って。←

本当にガイ様誕生日おめでとう^^
これからもずっとジェイドとイチャイチャして下さいv

最後まで読んで下さった方々、ありがとうございました。
気に入ってくれましたら感想等、拍手・掲示板にてお願いします^^

村瀬りんく



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